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栄村ネットワーク
長野県栄村で活動するNPO法人です。被害や復興の状況を、理事である松尾真のレポートを元に更新していきます。

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春の野々海はまだ雪の世界


水面の下に大きな雪の塊りが見えます



野々海池の入り口の道に一歩入った地点からの眺め


 22日朝6時過ぎ、横倉の仮設住宅を出発して野々海池に行ってきました。「もう道は割られたよ」という話を20日夜に聞き、「絶対に行こう」と思い、天気がよい22日朝、一人で出かけました。

 村役場のブルドーザー(キャタピラ式)2台とスノーロータリーが1台、停まっています。地点は深坂(みさか)峠(とうげ)のすぐ手前。
 深坂峠の手前ほんのちょっとだけ、まだ道路に雪が残っています。おそらく今日22日中には開くのではないでしょうか。そこから先は松之山(十日町市)、例年の経験から言って、この先の道が開くのはまだかなり先になるのではないでしょうか。


深坂峠から松之山方向を望む

 野々海のキャンプ場のあたりまでは普通タイヤでも行けますが、深坂峠に通じる道路はまだほんの少し雪が残っていたりして、朝方は滑りますから、スノータイヤ、四駆であることが必須です。野々海峠方面への道はまだまったく開いていません。

 では、野々海池の様子を3枚の写真を貼り合せたのものでご覧ください。

 
 つぎは、湖面の上まで下りて、撮影したものです。上から下へ続けてご覧ください。




 余水吐(よすいばけ)の堤のすぐ近くは湖面がすでに現われていて、雪融け水が落ちています。

 心配なのが、昨年復旧工事が行われた堤が大雪の圧力で傷んでいないかということ。
 堤はまだ雪の下で、その様子は窺(うかが)えません。堤に通じる橋のところに工事用に設けられていた木の足場のようなものが折れていました。ちょっと心配です。


 池の周りのブナ林はすでに芽吹いていて、わずかに見える湖面に映る様子は美しいものです。
 
 
 以上の写真は、このような雪の斜面を下って撮影してきました。

 

 ブナは芽吹いていますが、里地のものと比べると、まだ葉が十分に開いていないものが目立ちます。

 

木が茂り始めると、なかなか見えない場所・角度からの野々海池の姿もご覧ください。



 つぎは野々海池東の湿地の様子です。



最後に帰り道で撮ったものをご覧ください。
 まず、次の1枚は妙高山だと思います。


 続いて、平滝のいちばん上の田んぼです。






 土水路に沿って、ショウジョバカマがたくさん咲き、ゼンマイも顔を出しています。


 この土水路の先にため池があります(下写真の左側)。そこまで行って写真を撮りたかったのですが、カメラのカードがいっぱいになってしまい、撮影は不可能に。また、行ってみたいと思っています。

 
 いかがだったでしょうか。
 GWから5月中下旬にかけて、まだまだ雪が多く残る野々海池一帯は交流や観光に活かせる栄村の貴重な地域資源の1つだと思います。
 雪上車を活用する、早期に道割りを行う等の工夫をして、この資源を来春には活かせるようにしたいものです。




栄村復興への歩みNo.148 (通算第182号) 5月24日

 地盤(被害)状況の調査−安全環境の確保が重要

 3・12震災の被害状況を見ていると、地盤の問題がきわめて深刻です。
 そういう認識は、村民の多くの方がお持ちだと思います。昨年来、いろんな人たちとの会話の中で「地盤被害が深刻だ」という話をしばしば聞きます。
 しかし、家屋の被害判定では地盤の問題は無視されましたし、その後も地盤に関する調査は基本的に行われていません。
 そういう中で、前号でご報告したように、20日、名古屋の建築専門家の人が坪野の家屋の地盤被害の調査に訪れられました。その際、坪野集落の中を歩いてまわり、下の写真の箇所について、被害の原因についてお話を聞くことができました。
 
 写真の真ん中上方にコンクリート製の擁壁が見えます。地震前はこの擁壁の上にお家が建っていました。2005年の中越地震の際、家の前の地盤が下がったため、その復旧・修復としてその家の方がこの擁壁をつくられたそうです。
 ところが、今回の地震でまたもや家の前面の地盤がガクッと下がりました。その様子を写したのが下の写真です。

その家の方は「中越の時に治したのに、まただ。もう住めない」ということで、今回、移転をされました。
 さて、建築専門家の方のお話はつぎのようなものです。
 「この擁壁があるにもかかわらず、こういう被害が出たということは、この擁壁がカバーしているところよりももっと下の地盤が動いたことを意味する。阪神大震災以降は家を建てる場合、地盤を重視し、ボーリング調査で固い岩盤を探り出して、そこまで杭などを打ち込んで、基礎の強度を確保するようになった。しかし、それ以前の家屋はそういうことをやっていないのが普通なので、このケースのように深いところで地盤が動いた(滑った)場合、被害が避けられない。」

 
「坪野集落を見ると、この1軒だけでなく、ほとんどのお家が多かれ少なかれ同様の被害を受けていることが確認できる。こういう場合、家屋の地盤の強化を個々の家の持ち主の個人負担に帰すのは無茶だ。国や県・村など行政が対策を考える必要がある。

 まったく適切な指摘だと思います。
 栄村は、日本有数の地滑り地帯の一角にあります。地盤が弱いために、地震で個人住宅が大きな被害を受けたことについて、個々人の住宅建設の際の対応の弱さに責任を帰すのは間違いだと思います。
 坪野集落については、「地盤が悪いので、村営住宅も建てられない」という話を聞いたことがありますが、そういう理屈でいけば、栄村の大半は人が住むに適していない土地だということにさえなってしまいます。


●新潟県には「地滑り巡視員」がいます
 ところで、お隣の新潟県では、1975年から「地滑り巡視員制度」というものが導入されています。
 市町村が選定した住民が担当区域をパトロールし、地滑りの兆候を確認次第、報告するというもので、今年度は全県で223人が活動しているといいます。そして、今月14日と17日に巡視員の講習会が開催されています。講習会では講師から、「湧き水の色や量が変化したり、樹木や電柱の傾きがあったりしたら地滑りの前兆」と強調されたそうです。(以上、新潟日報5月15日付記事による)
 青倉の西山田で電柱の大きな傾きがあることは前号で報告したとおりです。
 しかし、栄村では、私が知るかぎり、スキー場中腹の地滑り(地震以前から地滑り対策の対象になっている箇所です)以外、地滑りの調査や対策は聞きません。
 復興計画策定委員会にも問題提起し、安全な暮らしの環境を確保することを真剣に追求していきたいと思います。

中条川土石流対策の現況

 今日24日の早朝、久しぶりに中条川の土石流対策工事の現場を見てきました。写真でご紹介します。

 
減勢工の現場        
     

減勢工現場の近くから下流方向を見る


トマトの国近くの土石流が溜まった箇所の土砂が取り除かれつつあります.

 
森林組合事務所(旧そば工場)近くでの砂防
堰堤工事


中条の白山神社下付近での砂防堰堤工事(上の砂防堰堤工事と続いているものです)

栄村フォトコンテスト展示会、東京で開催される

 5月12日から今日24日まで、東京の朝日新聞本社コンコースギャラリーで開催されました。引き続き、6月6日〜10日の間、横浜の大倉山記念館ギャラリーでも開催されます。
 栄村では6月13日から7月16日まで「道の駅」で展示されますので、是非、ご覧ください。

(朝日新聞本社の展示会場)
 

東京・千代田区で栄村復興支援チャリティ開催


 東京都千代田区の「ちよだ文化連盟展・震災復興支援チャリティー展」というものです。5月14日から20日までの開催だったようです。
 小滝の加藤彰紀さんのご友人が中心メンバーを務めておられるそうで、加藤さんからお知らせをいただきました。

 いただいた写真によりますと、東京・神田の街を描く絵画などが出展され、販売もされたようです。
 全国各地でさまざまな復興支援の取り組みが続いていること、心強いかぎりです。