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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.349(11月6日付)

 

 

栄村の力に自信をもって前へ!

 

 写真は10月28日午後0時半頃の秋山郷・雄川閣の駐車場の様子です。
 満杯です。10月下旬から11月初頭にかけて平日でもこのような光景が連日見られました。前号でも書きましたが、“紅葉の秋山郷”の人気には凄いものがあります。他方、国道117号線沿いでは道の駅が多くの車でいっぱいでした。
 栄村の観光の潜在力に私たちは自信をもってよいと思います。
 と同時に、〈栄村の観光の産業力〉はどうかということはまた別問題であることもしっかり認識しなければなりません。
 すなわち、お客さまが秋山郷・栄村の魅力に魅せられて、やって来られるのをただ待っているのではなく、その魅力を最大限に活かす産業的努力をおこない、観光業を村の経済力を高める産業にしなければならないということです。今号では、その〈産業的努力〉の内容について提起していきたいと思います。
(3頁、4〜5頁、7〜8頁で紅葉の写真を特集しています)


● 雄川閣の前にズラッとお店を並べる
 

 

 上写真は地域おこし協力隊と観光協会が昨年に続き、期間限定で店開きした「郷の市」。やはり10月28日昼の様子です。キノコ汁やカレー、あっぽなどを販売しましたが、大盛況でした。
 みなさんは、旅行に出かけた時など、道の駅のような所に立ち寄ることがありますよね。そういう時、この「郷の市」のようなお店は1軒しかありませんか。何軒ものお店が並んでいますよね。何軒あっても、お客さんが多いので、どのお店も繁盛しているものです。逆に、お店が1軒しかなかったら、「ずいぶん、寂しいところだね」と思うのではないでしょうか。
 ですから、来年は食べ物屋、カフェ、土産物屋、いろんなお店が並ぶようにしたいものです。
 しかし、「いや、昔はよかった。でも、お客が減ってきたので撤退した」という方がおられるのではないかと思います。少なくとも10年前は、村のかあちゃんたちが店を出していました。そのかあちゃんたちが撤退せざるをえなかったのは、雄川閣に入ってくるバスの乗客のほとんどがバスが用意した弁当を食べて、出店の食べ物を買わなくなったからです。

 

● 大手旅行社、観光バス会社、ホテル等への営業活動を展開
 雄川閣の駐車場に入ってくる観光バスを観察すると、台数が最も多いのは「クラブツーリズム」(以下、「クラツー」と略す)という大手旅行社が組んだツアーです。この「クラツー」、自社の利益を追求するのは企業として当然のことですが、基本的に雄川閣駐車場をトイレ休憩の場としか位置づけていません。昼食時間帯に入ってくる場合でも、「イワナ塩焼き弁当を消費税込で千円」というダンピング価格で発注してくるそうです。千円からクラツーがさらに手数料16%を引きますから、これでは雄川閣側に儲けは残りません。JR関係のツアーでは「イワナ塩焼き定食1,500円」の注文が入ります。これなら採算が成り立ちます。
 地元(秋山郷、雄川閣)が何も知らない中で、都市部ではクラツーが勝手な旅行商品を販売している時点で、「紅葉の秋山郷にいくらお客が来ても、秋山・栄村は一銭も儲からない」という構造が出来てしまっています。
 栄村側として、シーズンの遅くとも10ヶ月前には開催される旅の商品の見本市・商談会の段階で、栄村(雄川閣など個々の旅館でもよい)から積極的に旅の商品を提案・販売していくことが求められています。雄川閣(や天池周辺)、あるいはその周辺のお店で昼食を食べることを条件として雄川閣駐車場を利用できるというようにすべきなのです。(そのためには中型バス用の駐車スペースの拡充も必要になるかもしれません。)
 マイカーの家族や友人グループは出店を利用したり、雄川閣の食堂を利用する人が多いように思われますから、規制をかける必要はないと思われます。より積極的には、雄川閣のスタッフを増員して、雄川閣の入口ドアを常時開放にして、食堂利用、温泉入浴のお客さまが入りやすい環境を整える必要があるでしょう。内装レイアウトを工夫して、「もっと訪ねてみたい観光スポット」紹介の写真展示をしたり、地元のばあちゃんとおしゃべりできる空間を確保したり、利用客数増大につながるいろんな試みができるでしょう。

 


切明:川原の温泉を楽しむ家族連れ

 


雄川閣下の吊り橋から切明橋を見上げる。

 


その切明橋上から夫婦滝を眺める。

 


柔らかなライトの雄川閣フロント

 

 

鳥甲山を眺める

 

 


裾野まですっかり紅葉した布岩山・屋敷山、そして鳥甲山・白沢、さらには遠くに奥志賀・岩菅山を一望に。
スノーシェッド屋敷2号の近くから。

 

 


上野原集落に入り、のよさの里入口手前のビューポイントから鳥甲山・黒木尾根、白瑤瞭、白沢を眺める。

 

 

上野原林道からの眺望(天池の横を上ってきます)。

 

 

燃えるような紅葉の中を散策する

 


のよさの里からオートキャンプ場につながる散策路。

 

天池周辺の白樺などの林の中を巡る。

 

天池近くの「えんじゅ」でコーヒーを一杯。

 

 

● 雄川閣スタッフ15人態勢の実現を
 今秋、雄川閣は正職員3名、アルバイト4名(うち2名は宿泊部屋片づけの短時間バイト)という態勢でした。私は、これを少なくとも紅葉シーズンは15名くらいの態勢にすべきだと考えます。
 旅館の運営・営業に携わった人でないと分からないかもしれませんが、旅館というものは午前10時〜午後2時の時間帯がある意味で最も多忙なのです。10時には宿泊のお客さまがチェックアウトします。ただちにシーツの取り換え、部屋の掃除をしなければなりません。同時に、昼食の準備・営業です。上記の今秋態勢では、部屋の片づけと数と種類限定の昼食対応で精一杯です。
 施設外に出てのお客さまへの声かけ・呼び込み、施設内での素早く丁寧な接客。こうしたことに手がまわりません。これが出来るかどうかが、客数増大・サービス充実→好評・リピーター増大の鍵です。
 15人態勢は可能でしょうか? まず、人材確保は大丈夫です。「夏の仕事と冬の仕事の合間で10月は手が空いている」という人はかなりいるものです(今秋のバイト2名もそういう人たち)。早めに手配・募集、募集範囲の拡充(長野県内全域など)を行えば、十分に確保できます。
 15名分の人件費は確保できるでしょうか。大丈夫です。振興公社は「経費削減→人員削減→営業規模と質の低下」となりましたが、人員確保・サービス充実で営業売上の増大に転じるのです。そのためには、先に書いた早くからの営業活動の展開が必要です。
以上のことを一言でまとめると、「家族営業」の延長線でしか考えられないという状況を突破して、企業としてモノゴトを考え、企業として展開していくということです。1頁で「産業的努力」と表現したのはこのことなのです。
 そうして、栄村の経済力を高めていくのです。
 素晴らしい景観、美味しい豊かな食材と食文化、そういうものを村の経済力へと転化し、村の確かな発展の道を拓いていきましょう。

 

 

野々海池

 

10月15日夕、夕陽に映える野々海の紅葉。

 

 

11月3日の野々海池。樹々はもうすっかり落葉。晩秋独特の侘び、趣きがある。

 

 

 

 日出山線を進み、前倉集落との分岐点を越え、ブナのトンネルに向かう途中で目にできる壮大な眺めです。
 道路沿いの雑木が視界を妨げますので、待避地点に車を停めて、少し歩きながらビューポイントを探ると、目の前にこの景色が広がるでしょう。下に見えるのは中津川。奥に広がるのは沖野原台地ですね。

 

 

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 本紙は、今年2月から、有料購読化をさせていただきました。新しい年への購読料更新をよろしくお願いします。お電話をいただければ、みなさまの都合に合うようにご訪問させていただきます。また、ご支援のご寄付をお願いするキャンペーン期間を今から年末にかけて設定させていただきます。ご理解、ご支援をお願い申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栄村復興への歩みNo.349
2018年11月6日発行 編集・発行人 松尾真
連絡先:電話080−2029−0236、
mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−01361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞


栄村復興への歩みNo.348(10月26日付)

 

 

 

 

紅葉の秋山郷はにぎやかでした

 

 紅葉が本格化したここ2週間(10月10日〜24日)に4回、秋山郷の観光客のみなさんの動きを見て廻りました。(写真は1枚目:22日鳥甲山ムジナ平登山口、2枚目:21日苗場山三合目駐車場、3枚目:22日秋山林道コミズ付近、4枚目:16日天池前)
 秋晴れになった21日(日)、22日(月)の人出は凄かったです。21日、午前8時台に天池の駐車場がすでに満杯になっていました。21日は日曜日ですから当然といえば当然とも言えますが、平日の22日も秋山林道をひっきりなしに車が行き交う様子は久々に見るもの。私が紅葉の秋山郷を初めて訪れた11年前の時の賑わいと変わらないなあとも思いました。


● お客さんとの会話が楽しい
 16日に切明で名古屋から来られた男性3人組。「一度、ここの温泉に入りたいと思って来たんですよ。お蕎麦が美味しかったのでお替りしましたよ」。同じころに来られたご夫婦は南魚沼市から。やはり温泉が目的。22日に出会ったのは茨城県から来られたご夫婦。「いまの時期に来ます。今年で3年連続です」とのこと。

 


 21日朝は、9時に上写真の場所:上野原林道の旧展望台横で新潟ナンバーの男性と出会いました。「ここは最高の場所ですよね(この場所からの眺めは下写真を参照)。紅葉の時期は1週に一度のペースで来ています。紅葉が本格化してきましたね。この後は楽養館で温泉に浸かります。定番コースです」。相当朝早くに自宅を出て来られたのでしょうね。

 


 その後、小赤沢方向に下る途中で面白いバスに出会い、そのバスを追いかけて苗場山三合目駐車場へ。1頁2枚目の写真に写っているバスです。行先表示板に「山に登り隊」と書かれています。お話を伺うと、「千葉の山好きグループ」の自家用バスだそうです。
 22日昼頃、秋山林道ミズノサワでは滋賀ナンバーの車の人に声をかけました(下写真参照)。というのも、私は3歳から10歳まで滋賀県彦根市で育ったので、滋賀県の人だとわかると声をかけてしまうのです。もう80歳近いのかなと思われるご両親と娘さんの3人連れでした。お父さまは写真撮影がご趣味のようで、杖をつきながら写真を撮っておられました。「つい最近までフィルム写真機を使っていましたが、壊れたので初めてデジタルを買いました。デジタルでの初撮影です」とのこと。長年、西武にお勤めになり、その縁で西武の創始者・堤家の出身地、滋賀県五箇荘(ごかしょう)(近江商人発祥の地)で暮らされるようになったそうです。「この場所、春、雪がどれくらいあると思われますか?」とお尋ねすると、ズバリ「7mくらいですか」というご返事。いろんな所を廻っておられて、“見る目”をお持ちの方だなあと思いました。

 


 22日午前、布岩山の東側の絶景ポイントでは熊谷ナンバーの人が写真を撮っているところに出会いました。「ちょっと教えていただけますか。苗場山というのはどの山ですか。鳥甲山は?」。おそらく初めて秋山郷に来られたのだと思います。この方には矢櫃(やびつ)トンネル横のビューポイントもお教えしました。「午前中は逆光です。写真愛好家は午後1〜2時頃を狙われます」と。その日の午後4時少し前、「もう遅いかな」と思いながらビューポイントに向かうと、先の方から鈴の音。熊谷ナンバーの人と再び出会い、「先ほどは有難うございました」とご挨拶いただきました。

 

ビューポイントから見る夕陽に映える苗場山と小赤沢集落

 

栄村がめざすべき観光のあり方が見えてきました
 栄村を訪れるお客さま、さまざまな人がおられます。その大半の人たちはとてもフレンドリーで、「できれば地元の人と話して、いろんなことを聞いてみたいな」という思いを秘められています。
たとえば、切明温泉にやって来る人が必ず尋ねられることが一つあります。
   「冬もここは営業しているのですか?」
   「冬、ここまで来るのはたいへんですよね。道路の雪はどうするの

    ですか?」
 私はつぎのようにお答えしています。
   「はい、営業しています。道路は朝7時ころまでに除雪されます。」
   「是非、冬も来てください。鳥甲山、ご覧になったでしょう。冬は

    もっと絶景ですよ。」
   「でしょうね。でも、あの道を冬に運転するのは無理だなあ。」
   「それはそうでしょう。千曲川沿いにJR飯山線の森宮野原駅というの

    がありますが、そこからここ切明まで送迎するようにしますよ。そ

    れだったら、来られるでしょう?」
   「そうですね。それだったら、来てみたい。」

 


夫婦滝などを観るために切明橋を散策

 

夕刻になっても雄川閣を訪れる人は多い

 

 まずは、声かけ、お茶のみが大事なのです。
 雄川閣、トマトの国、北野天満温泉などの村観光温泉宿泊施設、玄関を入ってすぐのところにフロントがありますが、お客さまがちょっと座れる、そして「お茶を一杯どうぞ」とサービスを提供できるスペースがありません。いや、正確に言うと、雄川閣の場合はスペースそのものはあります。
 このスペースに、村のばあちゃんが座っていて、「ちょっとお茶を飲んでいきなさいな」、「これはおれが作った漬け物だ。一つ、つまんでみんしゃい」――こんなふうになれば最高です。
 一人一人のばあちゃんが座るのは週に1回、せいぜい1時間強で十分です。宿泊施設のスタッフが車で迎えに行き、来てもらったら、せっかくの機会ですから、ばあちゃんにも温泉に入ってもらう。お客さまと話しができたら、きちんと時給の報酬が支払われる。そんなシステムをつくっていけばいいのです。
 もう一つは、ちょっと変な表現かもしれませんが、“パトロール型の観光ガイド”です。
 これは紅葉期などの期間限定でいいと思いますが、観光に来た人が案内所を尋ねて来るのを待つのではなく、秋山郷の中をガイドがグルグル廻り、観光に来た人がビューポイントなどを尋ねやすいように、ガイドの方から声かけをするのです。第一声は「こんにちは!」で十分です。手元の観光パンフに写真が掲載されている地点に行きたいのだけれど、どう道を進んだらいいのか、分からないという人がたくさんいます。だから、一声かければ、ガイドさんに色んなことを尋ねる会話が始まります。
 こういうサービスがあれば、「いいところだなあ」となり、リピーターが誕生してきます。
 このパトロール型のガイド、地域の人がローテーションを組んで協力すれば、そんなに実施困難なことではないでしょう。

 

 

“夢灯”を機に整備された天池周回散策路を楽しむ人びと。

この人たちの視界に入っている眺めは下の写真。

観光スポットの環境を整備すると、観光の人びとが入りやすくなります。

 

 

 温泉施設のフロントでの出迎え・お茶のみ、パトロール型のガイド――共通しているのは、地元地域の人たちに少しずつでいいので、力を発揮していただくということです。地域ぐるみのお出迎え態勢で観光力をアップし、栄村・秋山郷を賑やかにしていくということ。観光客が増えて賑やかになるとともに、なによりも地元の人たちが活性化して地域そのものが賑やか・元気になるのです。

 

● 基本動線は飯山線−森宮野原〜秋山郷・切明
  ――宿泊施設連携で送迎態勢を

 

 ところで、紅葉期に限らず、栄村・秋山郷を訪れる観光客の最も多い目的は何だと思われますか。
 答えは登山だと思います。秋山郷に宿泊するお客さまの約半分は苗場山、鳥甲山、佐武流山の登山客です。
 この登山客の人たちの最大の悩みは、秋山郷・栄村内の《足》がないことです。
 1つは、飯山線からのアクセス路です。
 JR東日本は昨年に続いて、今秋も秋山郷への旅のキャンペーンを首都圏全域の駅で繰り広げてくれています(下写真)。
 でも、森宮野原駅から栄村村内の観光ポイントへの《足》がないのです。観光にちょうどよい時間に森宮野原駅に着く列車は1日に1本(せいぜい2本)です。宿泊施設が出迎えのバスを出すことが誘客のポイントです。

 

 


 2つは、宿舎から登山口までの《足》、山から下りてきた時の《足》です。
 やはり宿泊施設による送迎態勢がカギです。
 「宿泊施設にそんな人の余裕はない」と言う人がいるかもしれません。違うのです。送迎できる人的態勢を整えることによってお客さまが増え、送迎態勢に従事する職員を雇用する経費も充分に賄える営業収入を確保することができるようになるのです。
 そして、こういう態勢が整えば、観光のお客さまの秋山郷内周遊をサポートすることもできるようになります。
 「鶏が先か、卵が先か」という話がありますが、それに似せて表現すれば、「まずは送迎態勢の整備、するとお客さまが増える」のです。そのためには先行投資を辞さない積極果敢な観光施策の展開が必要です。

 

 最後に、JR東日本のキャンペーンの舞台・布岩の様子をご紹介します(22日朝撮影)。

 

 

 

                                                          

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「来年の秋、北野天満温泉で同級会をやりたいんだが、大丈夫かい?」

北野天満温泉、トマトの国、雄川閣、のよさの里を村民パワーで守り、より良くしましょう!

 

 10月3連休の時、ある村民の方から、上記のような質問(「来年の秋、…」)を受けました。
私は、「『新会社を立ち上げよう』という話を聞いているから、大丈夫でしょう。ひとまず、北野に連絡して、仮予約をしておけばいいんじゃないですか」とお答えしました。
 ところが、3連休の終わりに、「振興公社は来年3月末で指定管理者をやめる。4月1日以降の予約はお断りすることになっている」という話が飛び込んできました。10月5日に振興公社職員全員を対象とする会議が開催され、そこで理事会から「振興公社が指定管理を受けるのは今年度3月末まで。職員は3月末で失職することになる」と告げられたというのです。
 いろんな公社職員の方々の声をお聞きすると、「新しい会社が早くスタートしてほしい。厳しいと思うけれど、私は頑張りますよ」と言う人、「長い間、振興公社一筋でやって来たが、どうやら区切りをつける時が来たようだ」と言う人、さまざまです。でも、「4つの施設を守りたい。気持ちを新たにして頑張りたい。」という人が多いと感じます。

 

● 観光と住民の福利に欠かせない4つの施設
 4つの施設とは北野天満温泉、トマトの国、雄川閣、のよさの里のことです(のよさの里にはオートキャンプ場も付属します)。
 栄村の観光産業にとって欠かせないものです。村内には民間の旅館・民宿もあるとはいえ、とても民間旅館・民宿だけで栄村を訪れる観光客すべてを収容することは無理です。
 いま、村は「秋山郷宿泊者数を現状の1万人から2万人に倍増したい」という方針を掲げています。「現状1万人」の中には苗場山頂の自然体験交流センターの宿泊客約4千人を含むそうですが、「2万人に倍増する」という場合、苗場山山頂の「センター」はハイシーズン満杯の状況ですから、基本的に旅館宿泊者を1万人ほど増加させるということになります。秋山郷の2施設、そして秋山郷観光の出発拠点ともなりうる「下」の2施設を宿泊施設として維持していくことが不可欠です。

 

● 黒字経営の可能性はあるか
 村の考えは、「公社は平成29年度が5千万円超の赤字、今年度も5千万円超の赤字見通し。毎年、公社に5千万円を超える資金を投入する財政的余裕はない」ということのようです。
 それはもっともな考えだと、私も思います。
 しかし、4つの施設を管理運営すると、本当に5千万円を超える赤字が避けられないのでしょうか? 私はそうは思いません。振興公社の経営は平成28年度以降、急坂を転げ落ちるように悪化しています。「平成27年度で3億円事業が終わったからだ」と言う人がいますが、それは正しくありません。3億円事業が入っていた期間でもある平成25〜27年度の3年間の決算データを検討してみると、4つの施設の管理運営そのものは営業収入約1億5千万円、経費約1億6千万円です(3億円関係の事業は省いて計算)。平成25〜27年度は「経営が成り立たない」という状況ではなかった、いや、それをベースに的確な営業活動を展開すれば、黒字化を展望することもできる状況だったと言えます。

 

● 「お客さまが来るのを待つ」のではなく、お客さまがいる所へ営業に出て行く
 つい最近、栄村の近くのある自治体の首長さんにお話を聞く機会がありました。観光を文字通りメイン産業としている自治体です。
「昨日、今日、大阪に行っていました。JR西日本、大手の旅行会社、メディア関係を廻ってきました」、「この後、東京には2回行きます」。
 いわゆるTOP(トップ)セールスですね。でも、単に「首長が行く」というだけのことではないことが、お話の内容から分かりました。何年も、何年もの積み重ねがあって、JRや旅行社、メディアから観光客の最新動向などをしっかりと聞き出せる関係が築かれていて、その動向をふまえた自治体側の対策がさっととれる。そうなっているのです。
 私は、ここで「栄村でも首長によるTOPセールスを」と言いたいのではありません。観光に携わる事業体(これまでの栄村では振興公社が中心バッター)が、首都圏などのいろんな企業や団体と太いパイプを築き、営業を不断にかけていく。そういうふうにならなければ、観光業はないということです。
 いま、有志の人たちが立ち上げようとしている新会社は、そういう観光業をめざすものだと私は思います。厳しい地点からのスタートになるでしょうが、やはり当初から黒字経営を目指して懸命に営業活動を展開していくことによってこそ、黒字化が実現していくのだと考えます。

 

● 村民パワーの結集が大事
 冒頭で紹介した「来年秋、北野で同級会をやりたい」と話した人は、こんなことも言っておられました。
   「集まるのは25人ほどだけど、村で暮らしているのは5人くらい。村の美味い

    モノをいっぱい食べさせたい。おれらが材料をたくさん持っていって、きの

    こ汁なんかもナメコなどがどっさり入っているものを出してもらえるように

    しようと思っているんさ。」
 素敵なアイディアですね。「外からのお客さんに満足してもらえるように、北野天満温泉の運営に自分たち自身が力を出す」ということですよね。北野天満温泉では、これまでも春にカタクリが咲く土手の草刈りを年2回、地元の人たちがボランティアでやって下さっています。
 トマトの国でもそういう思い、動きが見られます。地元・森の農業改善組合がトマトの国に組合への加入を勧め、自分たちが作った美味しいお米をトマトの国に収める、また、ソバの収穫祭をトマトの国で開催してトマトの国を盛り上げようというような動きです。
 新しい会社というのはこういう村民パワーを総結集するものであってほしい。
 振興公社も出発時にはそういう思いだったのではないかと思いますが、残念ながら、いつの間にか、そうではなくなってしまった。いま、村民自らがそういう状況を突破していかなければならない時です。私たち村民一人一人の「栄村を少しでも良くしたい」という思いと力が結集していけば、素晴らしい新会社を立ち上げていくことができると思います。

 


トマトの国と地元・森集落の人びとが手を携える

 

 素敵な景色ですね。
 8月12日朝に行われた森集落の山の開田でのソバ播きの様子です。
 11日に予定されていましたが、雨で一日延期。播いた翌日は結構の雨。畑に水が溜まるほどではなかったので大丈夫だろうと思っていましたが、14、15、16日と繰り返しの雨の後、17日朝に発芽の様子を撮影に行きました。
 バッチリ発芽しています。

 

 


 ソバ播きをしたのは森農業改善組合。昨年に続き2度目の挑戦です。
 今年は昨年と異なることが2つありました。1つは、ソバの種を自動播きする機械の導入。もう1つは、お盆休みということもあって、若手メンバーが複数参加したこと(下写真。こちらは従来の手動種まき機を使っています)。

 

 

● 「収穫祭はトマトの国でやりたいなあ!」
 ソバは順調に育てば、10月中旬に収穫。天日干しによる乾燥を経て、11月上旬には手打ちそばで収穫祭を楽しみます。
 昨年は森公民会での開催でしたが、今年は「トマトの国でやろう!」という声が上がっています。というのも、森農業改善組合のお米がトマトの国のご飯として使われている縁から、今春、トマトの国が森農業改善組合に加入したからです。
 森集落の人たちは日頃、なにかにつけてトマトの国を地元施設として頻繁に利用しています。温泉に毎日通う人は少なくとも15名くらい。各種の寄合・宴会にもしばしば利用します。「おらがトマトの国」ということですね。
 ですから、「トマトの国を何としても守りたい」、「トマトの国に多くのお客さんに来てもらいたい」という気持ちをみんなが持っています。そういう意味で、「トマトの国」にやって来る多くのお客さんに森開田の手打ちそばを是非とも味わっていただきたいと思っているのです。

 

● 地元民の力を結集して「トマトの国」を盛り上げていく!

 


 上の写真は7月2日、トマトの国の前の広場の草刈りを終えた後、お茶を飲む愛湯会の面々。トマトの国のスタッフの顔も見えます。この日は森の共同作業と日程が重なり、森以外の人たちが主力となっての草刈りでした。行政区的には隣町になる羽倉集落の人たちも参加して下さいました。
 トマトの国もその一つである村の観光レクリエーション施設は、政治的権力を持つ人などの意思次第で左右されるものではないし、今後もそうであってはなりません。施設の従業員と地元の人たちがしっかりと力を合わせ、知恵も出し合って、村外からやって来て下さるお客さまに栄村らしいおもてなしを実現していく。そうして、村民の福利の増進にもつなげていく。そういう施設です。
森集落だけでなく、青倉の人も、横倉や平滝の人も、そして羽倉・上郷の人も、みんな力を合わせて、トマトの国を大いに盛り上げていきましょう!


雄川閣、トマトの国などの村観光・温泉宿泊施設の再生・発展は可能です!

 「栄村復興への歩み」では、この間、〈栄村の素敵な観光スポット〉を随時紹介しています。他方、雄川閣など4つの村所有の観光・温泉宿泊施設のあり方についても提言を重ねてきています。議会では、4つの施設について、「公社解散・新会社設立」の方向性が提起されています。また、7月第1週末には村からの配布物で「栄村の観光施設経営診断結果」という「お知らせ」が各世帯に配られました。「診断結果」はスキー場について閉鎖を示唆するなど、栄村の観光(施設)の将来像について随分と消極的・否定的な印象を与えるものだと感じます。
 私は、素晴らしい観光スポットを活かすことと、村の観光施設を観光施設らしく運営することを結びつければ、経営状況の大幅な改善は可能だと考えています。以下、その考えの一端を紹介します。

 

● 適した器がなければ、せっかくの美味しい料理もアピールできない
 本紙No.339(6月17日付)で、国道405号線整備促進期成同盟会の総会が雄川閣で開催されたこと、総会後の祝宴に出された料理が好評であったことを紹介しました。
 そのお料理をめぐって、その後、こんな話を聞きました。「雄川閣には料理に合う器(うつわ)がない。あの日に使われた器のかなりの部分はトマトの国から借り出したものだ」。余ほどに珍しい器ならともかく、ごくごく普通の器でも、雄川閣には同じような色合い・模様の器しかないというのです。
 最近、雄川閣で食事をする機会が複数回ありましたが、「ちょっと器に工夫をすれば、美味しい料理がもっと引き立つのになあ」と思いました。どうやら、振興公社では料理にふさわしい器を用意するということにお金をかけていないようです。
 最近、トマトの国が「ご法要プラン」のチラシを新聞折り込みで出しました。「こんな料理だったら、トマトで法事をやってもいいなあ」という声を多く聞き ます。

 

チラシの料理写真をスキャンして再現しました


 議会に提出された「収支計画書」を見ると、トマトの平成30年度計画に「法事用器代の追加」と書かれています。
新しい専門職の板前さんが赴任されたこと、専用の器を購入し、板前さんが腕をふるった料理を一段と引き立たせる器が揃えられたこと、さらに言えば、料理の写真の撮り方がプロ級の腕であること、こうした要因が折り込みチラシの評判を呼んだのだと思います。

 

● 必要なおもてなしスタッフを揃える→経費増大→経費を上回る収入の確保へ勉強・工夫・サービス内容の充実
 雄川閣に1時間も滞在していると、かなりのお客さまが来られているのがわかります。
 でも、率直に言わせていただくと、スタッフの対応・おもてなしは不十分です。
 まず、フロントにスタッフがいない場合がかなりあります。訪ねてくるお客さまは必ずしも雄川閣の利用者とは限りません。「川原の温泉」のことを尋ねるだけ、さらには道路についてのお尋ねだけという場合も結構あるようです。
 でも、現在の秋山郷の状況からすると、雄川閣こそ“秋山の顔”であり、“観光案内センター”なのではないでしょうか。だから、フロントにはつねにスタッフがいなければなりません。お尋ねのお客さまに対応したからといって、ただちに収入増に結び付かないかもしれません。しかし、そこでの丁寧な対応がお客さまを雄川閣に引きつけ、遠くない将来の収入増につながります。
 こういうこと、現在の振興公社の中で十分に議論されてきたでしょうか。おそらく、NO(ノー)でしょう。したがってまた、スタッフへの教育もほとんどできていないでしょう。

 

● 「秋山郷の事だったら、何でも知っている」というスタッフの存在がお客さまを引きつける
 フロントに必ずスタッフがいる。それには人件費がかかります。経費増です。
 フロントに立つスタッフには、「秋山郷のことだったら何でもわかる」という案内能力が求められます。秋山にはいま、こういう情報がゲットできる場所が基本的にないですね。だから、こういうスタッフがいたら、雄川閣に立ち寄るお客さまが必ず増えます。
現在の雄川閣にも、元スタッフ手書きの秋山郷の道案内図が貼りだされています。たしかに既成のパンフレットよりも分かりやすい点がありますが、私からすると不満です。秋山の道をある程度知っていないと理解できないのです。
 フロントに立つスタッフをはじめとして、雄川閣のスタッフが秋山郷を何度も巡り、お客さまが実際に車で走った時に迷いそうな箇所とか、綺麗な景色を楽しむために車をちょっと停めることができるのは何処か…、こういうことを調べ、案内図を分かりやすく手作りで作成し、貼りだすだけでなく、お客さまにサッと渡せるようにする。このことだけで、雄川閣の評価は高まり、来客数−売上げが増大するでしょう。
 いま、そういう積極経営が求められています。栄村の観光施設の再生・発展にむかって頑張りましょう!


栄村の観光資源に磨きをかけよう!

 村の観光4施設(トマトの国、北野天満温泉、雄川閣、のよさの里)の管理・経営をどうするのかが大きな課題になっていますが、それは「栄村の観光事業をどうするのか」という問題でもあります。
 栄村には、素晴らしい観光資源がたくさんあります。しかし、それらが生かされていません。村の観光パンフレットに紹介されているのは「天池」、「布岩」など限られたものだけで、紹介されているものも、アクセス方法の紹介が不十分ですし、道路等での案内表示も不足しています。
 こういう現状に切り込み、村民みんなの力で栄村の観光資源を掘り起こし、磨きをかけることを呼びかけたいと思います。

 

● 写真を提示して議会一般質問をしました
 私は6月18日の村議会一般質問で、4枚のカラー写真を示しながら、「これを観光資源だと思いますか?」と質問しました。写真提示の質問というのはまったく新たな手法です。

 

 

 

 

一般質問で提示した4枚の写真

 写真を具体的に示した効果ではないかと思いますが、村長からは「観光資源だと思う」という答弁がありました。そのうえで、大事なのはこれらの資源をいかに保全・管理し、活用していくかです。

 

● 「村土の92.8%が山林原野」――それゆえの観光資源の活かし方を考える
 これまで私は主にきれいな景色や花などを観光資源として紹介してきましたが、最近、もう一つ、関心を抱くものが出てきました。
 下の写真に赤色の〇マークを入れました。近くの木から鳥が飛び立っていった直後を撮ったものです。何という鳥なのか、私には分かりませんが…。

 


 場所はスキー場内の村道で、標高770mくらいのところです。道路(砂利道)を挟んでこの写真と反対側の様子は次の写真。

 


 これまでやったことがなかったことですが、軽トラを停め、エンジンも止めて、しばらくの間、辺りで鳥がさえずる音に耳を傾けました。少なくとも5〜6種類の鳴き声を聴くことができました。
 上の写真の一帯からはウグイスのさえずり(ホーホケキョ)、地鳴き(警戒の鳴き声)、谷渡り(谷から谷へ、枝から枝へ移動する時の鳴き声)、いずれも聴こえました(この3種類の区別は、家に戻ってからサントリー提供の「日本の鳥百科」というホームページで調べました)。
 ブッポウソウを見ることができるゾーンで何時間もカメラを構えて、シャッターチャンスを待つ人の姿を見ると、「自分には真似できないなあ」と思いますが、鳴き声に耳を傾けるだけなら、私でも出来ます。そして、たしかに楽しいです。
 「こんなに多くの鳥の声を聴けるところは、そう多くはない」――これは、バードウォッチングで「トマトの国」に宿泊されたお客さんの感想です。
 お客さまの案内役と鳥の環境保護役とを兼ねるガイドを数名でも確保できれば、バードウォッチング関係で観光(宿泊)客を相当に増やすことができるのではないでしょうか。
 なお、山での撮影ではありませんが、4月初めにはこんな写真を撮ることができました。梅とメジロのツーショットです。

 

 

 この原稿を書いている最中、窓の外からしきりにアカショウビンの鳴き声が聞こえてきます。栄村、本当にすごい環境です!


景観ポイントを探る(その2)

 前号から引き続く企画記事です。前回は秋山林道から見る鳥甲山の素晴らしい景観を取り上げましたので、今回は水内地域の景観ポイントの1つを紹介したいと思います。

 

 


 この2枚は、スキー場内の村道を上り始めて間もなく見える眺めです。重なる部分がありますが、上写真では苗場山、千曲川、鳥甲山が見え、下写真では野沢温泉スキー場がある毛無山まで見えます。

 


 同じような景色に見えるかと思いますが、先の2枚を撮影した地点から車で3分進んでいます。100mくらいの標高差があり、眺めに変化が認められると思います。
 最後に、スキー場の頂上からの眺めです。

 


 3枚目の撮影地点からさらに200m以上の標高差があります。
 眺めが随分と変わるのがお分かりいただけるでしょうか。標高が上がるに連れて、苗場山〜毛無山の山並みがぐっと近づいてくる感じがします。これらの写真の撮影は4月30日ですが、その3日前にある方をご案内したところ、「凄い景色! 眺めがどんどん変わりますね」と絶賛をいただきました。その日はもっと空が青々とした快晴でしたので、印象はこれらの写真よりもより強烈だっただろうと思います。

 

 今回ご紹介したのは芽吹きが進行中の時期。年間で最もよい季節だと言えますが、夏は夏で素敵な見どころがあり、秋は紅葉のパノラマを眺めることができます。
 ただ、3枚目から進んで間もなく、道は舗装路から未舗装路に変わり、ものすごいデコボコ道になります。軽トラでもきつい道で、普通車で進むのは非常に困難になります。私はこの10年間ほど、何回も何回もこの道を上がりながら、「下手に舗装すると、自然保護に理解のない人が侵入しかねない」と思い、舗装することに躊躇を感じてきました。しかし、最近、きちんとした管理を前提として舗装し、より多くの人たちにこの景観を楽しんでいただく方が村の観光の発展にとって有益なのではないかと考えるように変わりました。みなさんは、どのようにお考えになりますか。是非、ご意見をお聞かせください。


景観ポイントを探る

 5月8日、栄村秋山郷観光協会の通常総会が開催されました。「観光協会は何をなすべきか」については課題が多いと思いますが、H30年度事業計画(案)では1つ、注目する点がありました。「写真スポットや絶景スポットの整備」という項目です。
 栄村には、〈隠れた景観ポイント〉がたくさんあります。観光に訪れた人は気づきにくい、また、近づきにくいところです。

 


 上は日出山線と鳥甲線の分岐点から秋山林道を屋敷方面に向かう途中の地点。手前に見える土の山は足もとが不安なところですが、ここを越えると素晴らしい景観が広がります。その姿が下の写真。

 


 是非、多くの人に見ていただきたいものです。しかし、それにはこの足場の悪い所を整備する必要があります。そんなに難しいこと、費用がかさむことではないと思いますが、そういう小さな努力が秋山郷観光を育てていくと思います。
 この近くには次のような景観スポットもあります。ここ数年、紅葉期にカメラを向ける観光客が増えています。

 

 

 

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栄村復興への歩みNo.335
2018年5月11日発行 編集・発行人 松尾真 連絡先:電話080−2029−0236、mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−1361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞


自然資源、観光資源の〈調査・選定・管理・保全〉という施策を

 4月の栄村に夏日の日があるという“異常天候”の春になっています。そういう中でも、少し標高の高い地域に行くと、「まだようやく春が訪れたばかり」という感じの場合もあり、村内でも様子がかなり異なります。そういうこともあって、今号では自然界の様子を多く紹介しました。
 それらの記事には、もう一つ別の狙いもあります。「栄村は自然が豊か」とよく言われますが、自然や観光の資源という意味でどんなものがあるか、きちんと調査し、選定する、そしてそれらを管理・保全するという施策が必要だということを訴えたいのです。〈観光商品の開発〉の大前提・土台です。1頁で紹介した森老人クラブの素晴らしいお花見は栄村の素晴らしい地点の調査・選定への大きなヒントを教えていると思います。

 


4月26日、天池からの鳥甲山の眺望

 


4月26日未明、苗場山には降雪があったようです。樹々への着雪が天池から見えました。


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栄村復興への歩みNo.334 2018年5月3日発行
編集・発行人 松尾真 連絡先:電話080−2029−0236、 mail;aokura@sakaemura.net
ゆうちょ銀行 11100−1361481 栄村復興への歩み協賛寄金 ながの農協栄出張所 普通0009390 栄村復興への歩み発行協賛金松尾眞


村民みんなの参加で振興公社を立て直しましょう

● 振興公社は栄村のみんなにとって大事な存在
 振興公社の「興」という字は「興(おこ)す」という意味です。つまり、振興公社は、その名の通り、栄村の村おこしの中心となる存在です。
 村民の多くのみなさんが「振興公社はどうなるのか?」と心配されています。
 みんなが自分の思いを声にし、その声と公社職員の気持ち・働きとが結びつけば、振興公社は必ずよくなると私は確信しています。私は議員としての仕事もそういう気持ちでやらせていただいています。
 懸命に働く職員の士気を挫くような振る舞いをする方にはご退場願って、一日も早く“明るい振興公社”を取り戻したいものです。村民みんなが力をあわせて、そういう振興公社を取り戻していきましょう。

 

● たくさんのお客さんを迎え入れるには、どうしたらよいか
 振興公社を村民みんなの力で盛り上げていく取り組みはこれまでにも見られます。「トマトの国」の温泉に通う村民は、自分の畑でとれた野菜を宿泊客の人たちに食べてもらおうと無料で届けています。
 その野菜や山菜、「トマトの国」の料理に使われ、宿泊客のみなさんから好評を得ています。「農家が届ける新鮮野菜モリモリ料理」、こんなメニューを打ち出せば、「トマトの国」の有名料理、ブランド商品になるでしょう。

 

東京の中高生が書いた寄せ書き(一昨年8月)


 「トマトの国」を利用する客層の重要な核は、栄村に農村体験や農村調査にやって来る学生団体です。1団体がかなりの人数になります。「トマトの国」の従業員は現在3名。この3名だけではとても対応しきれません。正規職員を少なくとも5名体制に拡充するとともに、たとえば朝食時の人出不足を埋めるために地元(中条、青倉、森)の人に1〜2時間のお手伝いをお願いする。無償ボランティアか有償かは、振興公社の財務状況を見ながら判断すればよいですが、赤字が大きい現状から脱却するためには無償ボランティアを買って出るよという人も数多くおられるようです。
 また、「トマトの国」そのものを体験学習や調査学習の場にすることも有効でしょう。
 村の歴史・伝統や食について、かあちゃんやとうちゃんの話を聞ける場にするのです。一人暮らしの人にとっては、自宅に学生さんたちを迎え入れるよりも、「トマトの国」で話をするほうが負担も軽くてよいのではないでしょうか。温泉に一緒に浸かりながら、いろんな話をする・聴くというのもよいと思います。

 

● 村の人たちがのんびり温泉と昼食を楽しむ機会を増やす
 最近、こういう声をよく聞きます。「先週、仲間のかあちゃんたちと十日町の温泉に行ってきたんだよ。お昼も食べてね。まあ、そんなに贅沢もできないけれど。でもさ、村に温泉があるのに、なんで十日町までいかなきゃなんねえのかな」。
 「トマトの国」の日帰り入浴の時間が「午前11時〜」から「午後2時〜」に短縮されたこと、昼食営業がなくなったことが原因です。
 人手不足の「トマトの国」では従業員が大変なことはよくわかります。
 ひとまず、月2〜3回、あるいは週1日に限定して、〈お昼にのんびり温泉入浴〉の日を作ってみてはどうでしょうか。さすがに農繁期には〈昼からのんびり温泉〉という人は少ないでしょうから、田植えの後とか、農閑期に限定した取り組みでもいい
と思います。

 

森集落の人たちの「トマト」での昼の集まり(昨年12月)

平素の昼入浴はもっと簡素な昼食で充分ですが


 お昼の食事は何千円もする宴会料理ではなく、せいぜい千円までのものを2〜3種用意できればいいと思います。やって来る人たちは車を運転できない人が多いですから、送迎付きにする必要があります。そして、これも「俺が送迎してやるよ」というボランティアの人を組み込んだ送迎システムにできるといいなあと思います。

 

● 地元の施設運営協力会と公社の協働のしくみを
 野菜の提供やボランティアの話が出てきましたが、振興公社というものは純営利企業ではなく、地域の振興をめざす公的性格を有しています。
 ですから、その事業運営は公社の社員だけでやるのではなく、地元の人たちと意見交換をしながら運営するのがベストだと思います。
 「トマトの国」には「愛湯会」というものがあり、年に数回、「トマトの国」で懇親会をやっています。3月15日にも開催されました。「愛湯会」はあくまでも温泉を愛好する人びとの集まりですので、「愛湯会」をそのまま施設運営協力会にスライドさせることはできません。しかし、「施設運営協力会」的なものをつくる素地は存在していると言えるでしょう。もう一歩、前に進めることは充分に可能だと思われます。北野天満温泉でもそういう地域の人たちがおられるようですし、秋山の人たちは秋山郷の2施設に思い入れがあると思います。