栄村復興への歩みNo.309(6月11日付)
- 野々海
- 2017.06.16 Friday
野々海池の1ヶ月の間の変化を見る
今号は少し変わった企画で、野々海池のこの1ヶ月間の変化の様子を写真で紹介することから始めます。
1枚目の写真は5月9日に撮影したもの。野々海池への道はまだ開いていず、歩いて行って撮影したものです。他方、2枚目は6月11日午前の撮影。池にはもうほんの一握りのものを除いて雪はありません。
野々海池を撮影しているアングルは様々ですが、変化の様子をご理解いただくことは可能だと思います。
5月9日には芽吹きがまったく見られなかった野々海池ですが、5月17日午後に訪れると(この日はもう道が開いていました)、池はまだ雪で覆われているものの池を取り巻くブナの樹々はかなり芽吹いていて(上の写真)、さらに20日朝には青空が広がる中、とてもきれいな一斉芽吹きを見ることができました。
そして、この5月20日、私はこの春初めて、野々海のミズバショウ群生地を訪れました。
この場所はもうかなり多くの人がご存じなので位置を書きますが、深坂峠の少し手前(深坂峠に向かう場合の左側)です。
5月20日、野々海キャンプ場〜深坂峠間の道路はまだ開いていなかったので、キャンプ場横の大きな湿地(=東窓)の雪原を突っ切り、沢を上ってこの場所に向かいました。
かなり広大な群生地なのですが、この時点ではまだほんの一部しか雪は消えていません。それから約3週間後、6月21日には下のような様子に変わっています。
まだまだ雪は残っていて、ミズバショウの群生はさらに拡がります。
ミズバショウのクローズアップを1枚ご紹介しましょう。
●6月4日の野々海普請はまるで真冬の中の作業
私は5月9日以降、17日、20日、26日、31日と何回も野々海池を訪れました。それは、ミズバショウの開花情報の提供という意味もありますが、なによりも6月初めに予定されている野々海普請にむけて野々海の状況を把握することにありました。道は開いたものの、今年は融雪がなかなか進まず、「この様子では普請は大変だなあ」と思っていたところ、普請当日の6月4日は雨が降る悪天候。気温は2℃か3℃くらいで、指先が痛くなるほど。まるで真冬のようでした。
水番小屋の扉を開ける
野々海池の雪に大きな変化が生じたのは、その「まるで冬」のような6月4日の翌日〜翌々日。どんどん融け出したのです。
●6月11日の野々海はすごい人出
6月11日は前日の強風・雨から一転、朝から快晴。スキー場を上がり、貝立山の裏を通って野々海に向かいました。1ケ所だけ道に雪がありましたが、強引に突破。9時半すぎに着きました。
10時すぎくらいからでしょうか、次々と車が上がってきます。タイプは2種類。1つは山菜採りです。雪消えがかなり進んだので、野々海池近くにまで山菜採りが来始めています。群馬ナンバーで軽トラというのも見ました。もう1つはミズバショウを見る、雪のある景色を見るというドライブ。こちらも首都圏ナンバーがかなりありました。
前号で「山・自然資源の管理・保護・活用」という問題を提起しましたが、平滝からの道の途中にゲートを設けることも検討するべきです。エリアへの入場を有料化しようということでは必ずしもありませんが、ひとまず野々海への人びとのアクセス状況を把握することが必要だと思うのです。カメラを設置してエリア入場状況を確実に把握するというのでもよいかもしれません。また、野々海のミズバショウをはじめとする自然資源の把握と保護への取り組みを強化することも求められています。信越トレイルの取り組みとの連携の強化も含めて検討するとよいのではないかと思います。