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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.166(通算第200号)8月13日

いま、新たに出る田んぼの被害にご注意を

 ここ1週間、田んぼで畦が崩れる、水がぬけてしまうといった被害が新たに出たという話を3件、聞きました。
 「今頃になって、どうして?」と思いますが、これが地震被害の恐ろしさのようです。地震から1年以上も経ってから初めて被害が出てくるケース、復旧工事で直ったはずが直っていないというケース。さまざまなケースがありますが、阪神・淡路や中越では、田んぼが完全に落ち着くのに3〜4年かかったといいます。
 大丈夫だった田んぼ、直した田んぼである日突然、新たに被害が出てきますので、日々、田んぼの様子に目を配ることが必要です。


* 水がぬけるケース

 水がぬけたのは青倉の城ヶ館の田んぼ。写真で軽トラが停まっているところの右手の田んぼです。
 9日、十分に水を入れたのに、しばらくしてから見ると、水がなくなっていることに耕作者が気づきました。
 もう一度水を入れてみると、水のかけ口付近で水が渦をまきながら、どんどん地中へぬけていく様子が見られたそうです。

 上写真は、9日午後、耕作者から連絡をもらって撮影に行った際、水を入れてみて、水がぬけていく様子を撮影したものです。大きな地割れ(穴)を確認することができます。


 この田んぼは昨秋、復旧工事が行われたもの。耕作者は水がぬける事態をうけて、役場、工事業者に連絡を入れ、現場を見てもらい、その後、亀裂が入っている畦際に水が入らないよう、10日に稲を2列ほど刈って、手作業で中畦をつくりました(上写真)

 しかし、水を入れると、今度は左写真の上の方の畦際から水がぬけていくことが判明しました。その畦際をよく見ると、中干しによるひび割れとはいえない亀裂があり、畦際の田面(でんめん)が下がっています(下の写真)

 11日朝に現場を訪れた復旧工事担当者のお話によると、この田んぼは「反対側の畦のつきなおしをしただけで、田面はかまっていない」とのこと。一方、耕作者は「この畦際にクラックが入っていたので復旧工事をお願いしたのに」と話しておられます。
 工事設計書などをよく調べないとよくわかりませんが、査定段階で復旧工事の内容が耕作者の希望通りにはならなかった可能性があります。調べてみたいと思います。
 

* 復旧工事した畦が壊れた

 上記の田んぼの件で11日朝に来られた工事担当者から、復旧工事が行われた西山田の田んぼの畦に亀裂が入り、壊れたとお聞きし、見てきました。
 工事担当者が見回りをして、発見されたそうです。損壊箇所のクローズアップ写真をご覧ください。 

畦のクラック   

               
法面の崩れ



田面の畦際にもクラック


* いま、注意すべきこと
 こうした新たな被害の顕在化(けんざいか)をうけて、いま、注意すべきことを挙(あ)げておきたいと思います。
 1つは、地震から2〜3年以内は、田んぼに不具合が出てくる可能性があるので、日々、田んぼの様子をよく確認することです。
 「昨年も、今年も大丈夫だった」、「復旧工事で直してもらい、ここまで不具合はなかった」ということで安心してしまわないことです。田んぼに水を入れることで、「目に見えない被害」が次第に拡大し、1〜2年経ったところで、はじめて「目に見える被害」になることがあるのです。
 2つは、春の畦塗りなどを丁寧に行うことです。
 3つは、復旧工事の対象となった田んぼでは、今からでも遅くありませんから、どういう工事が行われたのか(行われなかったのか)、役場に尋ねるなどして、きちんと確認しておくことです。復旧工事の設計図や復旧工事の記録写真が役場に保管されているはずです。
 

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