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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.186 (通算第220号) 1月16日

直売所についての講演会開催される
 14日午前、「農産物付加価値化のための販売ノウハウを学ぼう! 栄村に直売所 つくっちゃいますかぁ」ということで、講演会が役場2階大会議室で開かれました。
 あいにくの雪でしたが、午前10時開会時には25名強の人たちが集まり、直売所のスペシャリスト、青木隆夫さんのお話を熱心にお聞きしました。
 青木さんのお話は、直売所をめぐる全国的な動向からはじまって、どんなものを直売するのか、直売所の運営・経営で大事なことは何か等、全面的なお話でした。全国の大型直売所の先駆けとなる「楽農ひろば」を1998年につくられ、いまは全国を飛び回っておられる方だけに、お話には説得力あり、また面白くもあって、みんな、熱心に聞き入りました。


青木隆夫さん

 私がとくに印象に残ったお話は、「食品」と「食べもの」の違いというお話でした。スーパーなどに並んでいるものは「食品」で工業製品、直売所でおかあさんたちが手作りで売るものは「食べもの」だ、ということです。お饅頭ひとつにしてもそうですよね。スーパーに並んでいるものは機械が作ったもの。直売所に並ぶのは、おかあさんたちが自らの手であんこをねり、手作りするもの。どちらが、安心で安全なものか、作り手の心がこもったものか。一目瞭然ですね。

* 車座になって話し合い
青木さんの講演の後、みんなで車座になって青木さんへの質問や、自分たちの希望を話すなどの話し合いをしました。写真を見ていただければ、かあちゃんたちの眼が輝いているのがわかります。




* 「建物は役場が建てる、経営・運営はみんなが出資して、みんなでやろう」
 その話し合いの中で、産業振興係の樋口正幸さんから、上のようにお話がありました。
 これまでの役場のことを考えると、随分と思い切った発言だと思いますが、たしかに村の震災復興=再生のカギは、「役場まかせ」をやめ、自分たちでやっていくことにあると思います。


 本格的な直売所ということになると初めての経験ですから、なかなか大変だと思いますが、「道の駅」を訪れる人たちの動き、買い物の様子を見ていると、どれだけいいものを出すか、どんなレイアウトのお店にして、入りやすく・買い物しやすい店にするかによって、大いに成功する可能性があると思います。
 もちろん、失敗することもあるでしょうが、失敗を恐れていては何も始まりません。
 この後、1冊の本をご紹介しますが、ローマ法王にお米を食べさせた村(石川県羽咋(はくい)市神子原地区)の話です。そこの直売所を12月に見てきましたが、失敗を恐れる人には「失敗、どんどんしましょうよ。そうやって自活自立していきましょうよ」と言って、かあちゃんたち主導で事を始め、今では一人で月30万円も売上を出す人も出ているそうです。


石川県羽咋市神子原の素敵なレイアウトの直売所(1)     


石川県羽咋市神子原の素敵なレイアウトの直売所(2)

 14日の講演会は始まり。しかし、とても大事な始まりだと思います。他所の経験にもどんどん学んで、失敗をおそれず、頑張っていきたいものです。

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