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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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復興庁の理解を得ること

 農水省の関係者は青倉の圃場整備の重要性、震災復興にとって不可欠であることを十二分に認識されているようです。
 しかし、復興交付金を握る復興庁には、まだまだその重要性を認識いただけていないように思われます。青倉が、栄村が声を大にして青倉集落復興の必要性、圃場整備の復興にとっての重要性を訴えていくことが必要だと思います。
 
 青倉集落の現状を私なりに整理していました。
  • イ. 長野県北部地震で最も激甚な被害を受けた集落である
  • ロ. 震災前から高齢化とそれに伴う耕作放棄等の問題が生じていた。集落の若手が中心となって、耕作放棄を出さないための受託作業班の結成などの努力を行なってきた。しかし、青倉集落では未だに本格的な基盤整備事業が行われたことがないことから、未整備で条件不利な未整備の小さな田んぼが山間地に多数あり、抜本的な対策を講じなければ、受託作業班の努力等にも限界がある。
  • ハ. 復興交付金制度による復興公営住宅の集落内への建設によって、住宅の自力建設が困難な高齢者世帯等の離村を防ぐことができ、集落の維持のための第一次的な最小限の措置が講じられた。また、また、集落出身の若者が自宅を新築して集落に戻ってきた事例もあり、その面では明るい兆しがある。
  • ニ. しかし、復興公営住宅に入居した高齢者世帯を中心に、未整備の圃場での耕作の継続が困難な世帯が急速に増加している。その圃場を上述の受託作業班が継承しなければという思いはあっても、圃場が未整備なため、作業孤立が悪く、作業上の安全にも問題があって、圃場整備なしには受託面積の拡大も困難である。
  • ホ. 圃場整備が実現されるならば、受託作業班の受託面積を大きく増やすこと、集落営農化を進め、その中で専任オペレーターの育成=新規雇用の創出等が可能になる。
  • ヘ. それは災害時に即対応できる集落定住の若者の増大を実現することにもつながる。
  • ト. 青倉受託作業班においては、7年前から自らが作るお米を「青倉米」としてブランド化し、産直、都市との交流を進めているが、圃場整備はその動きをより本格的なものとし、産直と交流の拡大、それを契機とする農業観光の創出など、いわゆる農業の6次産業化を進めることにつながっていく。
  • チ. 以上のような必要性と可能性を有する圃場整備を実現することによって、復興公営住宅の集落内建設・入居で第一歩を踏み出した集落の復興・再生をさらに前へ進めることができる。
  • リ. また、青倉集落が千曲川に面することを考えるならば、青倉集落での耕作維持、そのための標高1000mの野々海池からの長大な水路の維持、それに関連するブナ林を中心とする森林の維持は、水源涵養、保水能力の維持・向上―千曲川の水量維持に大きく資するものである。千曲川=信濃川の水力発電が首都圏のJR電車の所要電力の過半を供給している事実をふまえるならば、青倉集落の維持・存続は首都圏の暮らしにも直結するものであり、日本の国土政策上、重要な意義を有する。
 ざっと、以上のようなことが確認できるのではないでしょうか。
 青倉集落は本村において比較的大きな集落であることから、その存続をめぐって、先に見た小集落の小滝ほどの危機感がないともいえますが、実状は上に見た通りであり、大きな危機に直面しているのであり、圃場整備を中心にすえた集落復興・再生の取り組みが喫緊の課題となっていることは明瞭だと思われます。

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