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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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台風19号での避難と中条川の様子

 村内の方は村の告知放送でご存知だと思いますが、13日午後4時、台風19号接近にともない、森集落中条地区と秋山・屋敷集落2世帯に避難準備情報が発令されました。役場公式発表によれば、「中条地区6世帯14名、屋敷地区1世帯3名」が公民館に自主避難しました。中条地区はいうまでもなく中条川土石流への警戒ですが、屋敷は中津川の氾濫に対する警戒です。
 台風は14日未明に通過しましたが、「吹き返し」の雨で14日午前8時前に大雨警報が出たことから避難準備情報は継続、午後4時にようやく解除されました。
 結果としては、台風19号による被害は発生せず、いわゆる「空振り」ということになります。しかし、私は避難準備情報の発令と自主避難は適切な措置だったと考えます。
 役場の対応措置も13日朝に第1次警戒態勢に入り、避難準備情報発令と同時に第2次警戒態勢に入り、職員を公民館に配置し、随時、雨量情報を住民に伝えるなど、的確なものだったと思います。

「『空振り』を恐れずに」論をどう考えるか
 8月の広島土砂災害で多くの犠牲者が出たことを契機(けいき)として、「空振りを恐れずに、早めに避難勧告等を早めに出すべきだ」という論調が専門家・マスコミで盛んになっています。
 実際、今回の台風19号では多くの自治体で「早めの避難勧告」と見られる事例が多く見られました。20万人くらいを対象とするものもあったようです。
 ところが、実際に避難した人は少なかったようです。対象者のうち実際に避難した人は0.01%というケースもあったと聞きます。
 非常に難しい問題です。
 私は、「『空振り』を恐れずに」という言葉(考え)が独(ひと)り歩きすることに懸念(けねん)を抱いています。極端なことをいえば、「避難情報は出していましたよ」という「行政のアリバイ作り」にすらなりかねません。
 大事なことは、土砂災害などの災害発生危険箇所の存在、その危険性などについて、平素から行政と住民の間でどれだけ具体的な情報共有、コミュニケーションが行なわれているかということだと思います。住民自身が日頃から災害発生の危険性を具体的に理解していれば、避難勧告等は有効性を発揮します。中条地区や屋敷集落がいい例です。
 そして、避難が始まって以降の行政の対応も重要になります。今回、住民が自主避難した公民館には役場職員が駐在し、1時間毎に雨量等の情報が伝達されました。昨年の避難では「避難継続」「避難解除」という「結論」しか伝えられず、住民はイライラしたものでした。総務課長によれば、「8月27日の説明会で出た住民意見をふまえて対応した」とのことです。こういうコミュニケーションが大事なのだと思います。

中条川の様子



 上写真は14日昼前に中条橋上から撮影したものです。濁流が流れていますが、注目は写真中央に見える青倉集落・千本塚(せっぽうづか)から水路の水が落ちてくる箇所です。大きな石(岩)がいくつもあります。位置から見て上流から流れてきたというよりも、写真に見える崖から落ちた可能性が大きいと思います。昨年9月の土石流以降、上流の砂防えん堤で土砂の流れが遮断されたため、中条川下流では川岸の洗掘が激しく進行しています。河川改修工事が不可欠になっていると思いますが、所管の県は「河川改修には予算がつきにくい」と言って消極的です。
 17日に「信濃川水系北信圏域河川整備計画(原案)に関する公聴会」が開催されますので、意見を述べてきます。
 もう1枚、ご覧ください。



 15日午前、中条橋から上流側を撮影したものです。川の中にコンパネやブルーシートが散乱しています。砂防えん堤の工事現場から14日の雨で流出したもののようです。
 14日の雨量は里では30ミリくらいでしたが、山では連続雨量90ミリ以上が記録されています。
 山の雨量への注意が必要なことがわかります。

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