7月7日午前の記録
- 栄村つれづれ歩き
- 2015.07.07 Tuesday

5時42分、東部パイロットでカーブを曲がり、東方向が正面になると、眩(まばゆ)いばかりの陽の光が真正面に。「おっ! 今日は晴れるか」と思ったが、その後は曇り空。

幸一さんのキュウリ畑。5時53分。

ツケモノキュウリが鈴なり。

ツケモノキュウリの赤ちゃん

宮川頼之さん一家のズッキーニ収穫。午前6時15分。畑面積は3反。
この時点で、軽トラには

さらに一哉さんの手元は


菅沢では市川吉視さんご夫婦がズッキーニの収穫作業。午前6時29分。

程久保では滝沢総一郎さんご夫婦がアスパラの収穫。午前6時39分。今年は7月10日の直売所オープンに出品するため、7月に入っても収穫作業を継続中。
滝沢三四吉さんから「お宮の横手を入っていくと、あるよ」と以前に教えてもらった程久保と柳在家を結ぶ古道をちょっとだけのぞいてみた。なるほど、道がある。




ただ、熊も出そうである。今日はほんの入り口だけ体験。
程久保で7軒、妹木で1軒に配達し、頼之さんの妹木のトマト畑へ。

まず、ハウスのところで西洋風(せいようふう)蝶(ちょう)草(そう)(別名:クレオーメ)に出会う。6時53分。

自家用畑の1本ネギが植わっている様子がきれい。

アスパラ畑ではもうすでに立茎が始まっている。
そして、トマト畑へ。

トマトがどんどん成長し、もう畝の間は見えなくなっている。

トマトの茎には実がいっぱいつき、大きくなっている。これが真っ赤に熟すまで、あとちょうど1ヶ月くらいだ。

トマト畑の隣、樋口和久さんの牛舎の先に千曲川から立ち上る朝霧が見え、とても素敵な景色。6時59分。
つぎに大久保の配達へ。


成熟した夕顔はとても大きなものだが、この畑で見えたのは夕顔の赤ちゃん。午前7時18分。

阿部悟さん宅の前できれいなエゾアジサイに出会った。
周りの装飾花だけでなく、中心部の花もきれいに色づいている。
続いて天地での配達。そして足を伸ばして、克己さんのズッキーニ畑へ。先日早朝に訪れた5日よりも天気がいいので、ハチがブンブン飛び回っていることを期待してのことである。
畑の中に立つと、ブーン、ブーンというハチの羽音が聞こえるが、ハチは小さく、空中を飛び回っている姿をカメラで捉えるのは難しい。
ズッキーニの花を覗き込むように見て廻り、いいのが撮れた。

雄花にハチがやって来ている。

背に花粉をいっぱいつけて雄花から飛び立つ。

花粉が舞う雄花の中

ハチが雌花にやって来た。
撮影は7時34分〜44分。
この後、野口、原向の配達へ。

原向・当部新田の関沢正幸さん宅で、珍しい色のタチアオイに出会った。午前8時21分。樓蘭のマスター渡辺さんが「こげ茶色」と言っていたものは、これではないだろうか。何色と言うのが妥当だろうか?原向ではこの後も、この色のタチアオイに出会うことになる。


さらに、関沢可子さんの花畑では、八重に咲く赤色のタチアオイに出会った。
可子さんの花畑のハナショウブもきれいだ。花弁の根元に細長い黄色の模様があり、Webで紹介されている「アヤメ、ハナショウブ、カキツバタの見分け方」に合致する。2枚目のものはちょっと見頃を過ぎた感じもするが…。


原向の後、坪野の配達に向かったが、坪野集落のいちばん奥の斉藤一三さん宅に配達した後、天代川に架かる橋を越えて、山道(もともとは野沢温泉村まで通じているが、現在は途中の橋が落ちてしまい、野沢までは行けない)に入ろうという気になってしまった。
それでも、かなり奥まで行くと、もはや道とは言えないような道になることを昨秋体験して知っているので、当初はあまり奥までは行かないつもりだった。ところが、「そろそろ引き返そうか」と思った頃に、前方を軽トラが進むのが目に入った。「こんなところまではいっている、しかも軽トラで。地元の人に違いない」と思い、後に続くことにした。
ところが、ちょっと写真を撮っているうちに、軽トラの姿が見えなくなった。でも、一本道。前へ進めば必ず出会うと思い、大変な道を進んだ。「いた!」。しかし、ナンバープレートを見てビックリ。なんと前橋ナンバーである。きっと釣り人なのだろう。人の姿は見えない。この地点は、昨秋、「もうこれ以上進むのはやばい」と思って引き返した地点からさらに数百m進んだところだった。
引き返すことにしたが、途中、路肩が崩れている箇所があることをすでに認識しているので気が重い。でも、方向は逆といえども、一度通ったせいか、帰りはスムーズに走れた。
文章が長くなったが、道の状況から紹介しよう。

道路左手に土が見えるが、そこから落ちたスゲがいっぱい植わっている土塊が道を半分塞ぎ、さらにその膳歩には木の根が横たわっている。先の軽トラがここを切り抜けていくのが見えていたので、私も進んだ。

石がゴロゴロ転がり、水が流れ、とても「道」とは言えない。
路肩が崩れていた箇所は通過するのに精一杯で写真は撮れていない。

「川の中を走る」と言ってもいいような箇所。

路肩が崩れているところ。下は天代川。思いっきり車を山側に寄せて通過(帰り道の撮影)。
こんなころだが、道を塞ぐ枝木を伐った跡があった。伐り跡はまだ新しい。

誰が伐ったのか、集落に戻ってから尋ねようと思ったが、あてにしていた人が不在で聞けずじまい。
この山道に入っていたのは9時すぎから10時すぎまで。あっという間に1時間が経過していた。
この1時間に見たものをいくつか紹介しよう。


山道に入って間もなく見たもの。ショウマの類であることは間違いないが、これまでに見たことがないもの。もう花期をやや過ぎた感じだが、ピンクの花だと思われる。葉が大きく、深裂している。これこそが「コシジシモツケソウ」なのではないかという気がする。時間をかけて調べてみたい。
引き返し地点よりも数百m集落寄りの地点は下のような草叢の中。

軽トラのフロントガラスの前にトンボが群がる。でも、その様子は撮れない。車を降りて撮ったのが下の1枚。

アカネの類は今期シーズン初めての出会い。往路ではこの地点まで出会わなかったが、帰路は集落の近くまで飛んでいた。
坪野集落に戻り、坪野の配達を終えた後、天代へ。
「復興への歩み」No.258で紹介した家の解体工事が進んでいた。

この家の前で咲き誇っていたムシトリナデシコはもうほとんどが落花。10時30分撮影。

もうしばらくすると、世話をしておられる斉藤由子(ゆきこ)さんが種を採って、空いている土地に播かれるだろう。来年はさらにスケールの大きなお花畑が出現するにちがいない。
この後、長瀬、志久見の集合住宅への配達を終え、森集落のあるゾーンでの配達。その途中に普通車両と「おいこっと」車両の連結を目撃。追いかけて、平滝で撮影。

正午すぎに昼食。配達軒数84軒。家と家が離れている地区が対象だったので配達軒数は上出来か。
朝早くから村を巡ると、人びとの収穫作業の様子などが見られて、1つの旅が成立するのではないだろうか。そんな問題提起の意味を込めた半日のドキュメントである。