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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.284

この1枚の写真から何を読み取り、どう考えるか
 ――栄村の資源の活かし方、観光の進め方をめぐって



 3日午前10時頃、野々海のキャンプ場横で撮影したものです。
 車はこれ以外にもあり、少なくとも10台はあったと思います。
 写真には車が牽引するトレーラーも写っていますが、そこに載せられていたのは誰もが想像されるであろう通り、スノーモービル。
 私は深坂峠少し手前左側の湿地にあるミズバショウの様子をチェックすることが目的だったので、いったんそこに向かいましたが、戻る時に、思い切って声をかけました。一人の男性に、名刺を差し出し、名前を名乗って、「よく来られるのか?」、「そこに見えるところは東窓という湿地で、自然環境保全上、スノーモービルの乗り入れはやめてほしい」等、話しました。
 男性は丁重に答えて下さり、私の申し出に理解を示して下さいました。「以前にモービルの油をまき散らしたことが問題になり、それ以来、来る人が減ったようですね」という話もされていたので、本当に毎年来られている人で、こういう場所でのマナーも心得ておられるのではないかと思いました。

スノーボードができる場所を探す若い人のグループも
 男性と話している間に、別の軽自動車がやって来て、若い女性が降りてきました。その人にも声をかけてみました。彼女は、まさに東窓を指して、「スノーボードやれる場所はないでしょうか」と尋ねてこられました。私はこの方にも、「もう積雪は薄くなってきていて、すぐ下にはもうミズバショウが出番を待っています」と話し、自重をお願いしました。彼女は理解し、断念して下さいました。他に場所はないかというお尋ねもあったので、沢に入った場合の残雪が少ないがゆえの危険性も念頭において、周辺の状況をひと通りお話し、適当な場所がないことをご理解いただきました。帰り際、野々海の三叉路で、この女性を含むグループがイスなどを出して、食事の準備をしているところを見ました。
 この女性は、私が説明した折、「そういう保全地域のような場所を明示したマップのようなものがありますか?」と尋ねられました。当然の質問ですね。残念ながら、そういうものはありませんから、その旨をお答えしました。

こんな姿も目撃しました
 平滝へ下る時、他県ナンバーの車が道路脇に停まっているのを見かけました。
 そのうち尾張小牧ナンバーの車には明らかに捕虫網と思われるものが立てかけてあったので、さらに周辺に目を配ると、下の写真の場面が見えました。



 このあたりでは、毎年、初夏の頃、捕虫網を持った県外ナンバーの車に出会います。
 震災前、東部小の校長を務めておられた宮下先生が、「腕章をして注意すると、効果があります」と話しておられました。また、別の地元の人が、「下手に注意すると、逆にすごまれることがある」と話しておられました。野々海周辺ではギフチョウを狙うプロの密漁者がいると聞いたこともあります。

素晴らしい野々海の自然





 上の2枚は、先に書いた深坂峠少し手前左側の湿地に咲くミズバショウの姿です。
 私はこの群生地を昨年5月に初めて知りましった。2度目に訪れた時、湿地内で出会った二人の男性に話を聞くと、「何年も前に来たことがあり、とても綺麗だったので、久しぶりに訪れた。東京からです」とのことでした。

村は消極的対応を続けるのか、それとも積極的誘致策をとるのか
 野々海の状況はここまでに報告してきたとおりですが、村は野々海への道路を除雪したものの、GW期間も「通行止」を続けました。
 では、何のために道を開けたのか? 直接には今年の水不足の心配から水利組合が野々海の普請の時期を例年よりも半月強繰り上げ、その関係で早期道路除雪を求めたからです。その意味で、村民の暮らしの上での要望はひとまず満たされたといえます。
 しかし、同時に、「観光は栄村の重要産業」という点からみると、道の駅の賑わいに見られるように多くの観光客がGWに栄村を訪れている中で、せっかくの観光資源・野々海をまったく活かさなかったという問題があります。
 1〜2頁で具体的に紹介したとおり、村が「通行止」としていても、野々海の素晴らしさを知る人は来られます。私は、4日、観光客の人が野々海に入っても、危険な行為を行わない限り、十分に安全が確保しうる状況になっていると判断し、野々海に関する情報を私の責任において社会的に公表することに踏み切りました。私は、村はもっと積極的な観光誘致策をとるべきだと思います。
 森川次期村長は、4月29日付の妻有新聞によれば、「観光課職員は秋山に配置する」という考えを示されているようですが、観光面の積極的政策のポイントからはずれているのではないかと思います。職員の勤務場所よりも、「栄村の観光資源は何か」、「それを活かす策は何か」、「観光情報をどう発信するか」をめぐって、本腰を入れた研究・研修・議論を行なうことこそが大事だと思います。しかも、JTBやじゃらん(リクルート)に何千万円も支払ってもほとんどまったく改善が見られなかったことをふまえて。本当の知恵は村内にこそあると私は思います。

 

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