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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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森集落の水道問題、解決にむけて一歩前進

 森集落の上水道が震災で壊れた。その復旧施設からマンガンが検出され、さらに新しく掘った井戸の水量が足らない。震災から5年を経て、そんな状態が続いている森集落の水道問題。
 ようやく解決にむけて、一歩前進しそうです。
 役場産業建設課が、5月24日付で、
    ・地元森から水道委員3名(区長を含む)を選出して、役場と
     解決方法を検討する
    ・以前の水源(震災前の水源)からの取水も視野に入れて検討
     したい
という基本方針を表明したのです(下写真)。



 これは私・松尾の村議会議員としての5月6日付「問い合わせ」に対する回答として示されたものですが、区長さんにも口頭で伝えられています。

森の人たちが腹の底からの怒りをぶつけたことが大きかった
 役場がようやく集落住民の方を向いて動き始めたと評価できます。
 これには、2月21日の説明会(当時の島田村長も出席)で、森集落の人たちが5年間の堪忍袋の緒が切れたと言わんばかりに、村当局の無策に対して腹の底からの怒りをぶつけたことが大きな力になったと思います。集落の一員として参加していた私自身も驚くような、凄まじい怒りの爆発でした。
 その後、そのことを本紙でみなさんにお伝えし、4月の村長選では3人の候補いずれもが森集落の主張を受け入れることを表明しました。流れはできたのですね。そのうえで、「鉄は熱いうちに打て」と言われますので、私は5月6日に役場に「問い合わせ」文書を出した次第です。

財源の確保が大きな課題
 震災前の水源から水を引く場合の施設の復旧等をどう行うか。最大の課題は財源です。
 残っているタンクや敷設管をどの程度利用できるかによって必要な予算額は変わりますが、最大5千万〜1億円はみておく必要があるのではないでしょうか。
 率直に言って、国や県に「震災復旧費」を認めさせることは困難です。
 かといって、村の一般財源で賄うには大きすぎる額だと思います。
 ここは知恵の発揮どころではないかと思います。
 森集落の水道の復旧は水道だけの問題ではありません。中条川上流の山腹崩壊にどう対処するかという問題でもあります。また、森集落と同じく中条川の問題で困っている青倉集落も含めて考える必要もあります。


中央下は水道水源から流れ出す水、右手は1号崩壊地でさまざま地層が見える

 震災からここまで、砂防対策としてのみ考えられ、対処されてきましたが、山腹崩壊地、森水道の水源地や開田用水取水口は地質学的に見て非常に興味深いものであり、また景観的にも秀逸(しゅういつ)のものです。計画・実施されている砂防工事の進展度との関係を考慮しなければなりませんが、一定の安全配慮を行なえば、一般の人が現地見学を行なうことも可能だと思います。さらに、開田用水の源・野々海、そして信越トレイルと結合すれば、もっと大きな絵が描けます。そのとき、森宮野原駅前の震災祈念館はそういう大きな構想の拠点施設として意味あるものにすることができます。
 このように考えていくと、国の「地方創生」の枠組みの活用、さらに県が重点施策としている「山岳高原観光」の枠組みへの組み入れも可能になると思われます。
 ここはいろんな知恵を働かせて、震災復旧の問題を栄村の村づくりの跳躍台に変えていくチャンスなのではないかと思います。

 

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