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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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「森川丸」はどこへ向かうのか?

 村長選からもう2ヶ月が過ぎ、森川氏が新村長として動き出してからでも早や1ヶ月半が経過しようとしています。村民のほとんどが、「村長が代わり、栄村はどう変わるのだろうか?」と固唾(かたず)をのんで見守ってきました。
 ここらで、この1〜2ヶ月の森川村政の動きをざっくりと総括してみる必要があると思います。

 

5月16日発言と6月下旬時点の動きには落差が…
 5月16日の記者会見では、「平成28年度はもう新予算がスタートしている。それをまずじっくり研究する。職員人事は最小限の見直しをする」と発言しました。「『栄村丸』(森川村長の言葉)をかなり慎重に操縦していくんだなあ」という感じがありました。
 それから1ヶ月強を経た6月23日、森川村長は7月1日付の人事異動を発表しました(報道機関等に対しては係長級以上の人事のみ公表)。
 人事異動は係長級以上だけで13件にのぼりました。特命対策課が新設されるので玉突き的に人事が動くという面はありますが、私が受けた印象は「大幅異動だなあ」です。また、産業建設課の農地係の廃止(産業振興係への統合)、商工観光課のジオパーク推進係の廃止、住民福祉課での戸籍住民係(長)の新設など、“寝耳に水”の組織編制替えもあります。
   *主な人事は、特命対策課長に斉藤和幸氏(前ジオパーク推進係長)、

    商工観光課長(兼秋山支所長)・福原洋一氏(前教育委員会事務局

    長)、健康支援課長・勝家直樹氏(前商工観光課長)、教育委員会

    事務局長・大庭和彦氏(前行政・情報防災係長)です。
 森川氏の5月16日時点の発言から感じられたものとは異なり、「急カーブをきった」という感じがします。

 

「断言」が多く、丁寧な説明が不足
 森川氏は前任者・島田茂樹氏と比べると、「言語明瞭」です。議会での質疑でも、言葉一つ一つは明確です。その意味では、発言内容が分かりやすい。
 しかし、一歩踏み込むと、森川氏の考えの結論のみを断言的に発言することが目立ち、その「考え」の根拠や、その「考え」を導き出した思考の内容などの説明は不足しているように感じられます。一つの事例を挙げてみます。
 みなさんもすでにご存じのように、森川村長は「秋山観光重視」です。まるで「栄村の観光資源は秋山郷にしかない」と言わんばかりです。多くの人が疑問に感じています。6月村議会でもいろんな議員が森川村長に質問しました。
 しかし、森川氏は「観光のメインは秋山」、「『下(しも)』で観光の目ぼしいものがない」と言うばかり。駅前に新設された震災祈念館については「単なる観光案内所。臨時職員で対応可能」と断言しました。
 もちろん、森川氏にはもっと深い考えがあるのかもしれません。でも、そうならば、その深い考えを村民に丁寧に分かりやすく説明するのが村長たる森川氏の責務だと思います。
 役場の組織編制替えにしても、そうです。係の廃止や新設は条例の制定(=議会での可決)なしにできることですが、前日まで議会が開かれていて、説明の機会はいくらでもあったのに、議会での説明はなし。議会では農地の維持をめぐる問題も議論のテーマになっていました。なぜ、その時、「農地係は廃止します」と言わないのか? 農業が主産業の栄村で、農地の問題は「産業振興」一般に解消してよい問題だとは思えません。

 

「村民が主人公」と言うならば……
 森川村長は、6月議会初日の所信表明でも「村民が主人公」と言いました。それ自体は村民の誰しもが「まったくその通りだ」、「そうでなきゃ困る」と思うことです。
 しかし、実際の動きを見ると、その言葉とは違うことが顔をのぞかせます。たとえば、議会で一般質問にたった阿部伸治さんに対する答弁の中で、「議員は他候補の選対副本部長でしたが…」という発言を挟(はさ)みました。まったく不必要な言葉です。この発言を聞いた多くの人が「まだ選挙戦をひきずっているのか?」と思いました。選挙戦が終わったらノーサイド。阿部伸治さんは「他候補選対副本部長」ではなく、森川村長が「村民が主人公」と言う村民からの負託を受けた議員の一人です。
 辞意を表明したイギリスのキャメロン首相も自身のことを「船長」にたとえていましたが、「船長」には常に村民の声に偏りなく耳を傾け、慎重なうえにも慎重な村政運営を心がけてもらいたいというのが村民の思いです。森川村長からは、一般質問の答弁の中で「5番議員(松尾のこと)は村民からの色んな意見を聞くことができて羨ましい」という過分な言葉をいただきましたが、私は村民の声をいくらでも村長にお届けしますので、どうか色んな意見に耳を傾け、偏りのない村政を進めてほしいと思います。


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