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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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「”太いパイプ”って何?」と思っておられる方々へ

 参院選が終わりました。全国的には自民党が勝ちましたが、長野県区は(お隣の新潟県区も)野党統一候補の杉尾さんが当選しました。
 「あれ、若林さんは森川村長の“太いパイプ”だったんじゃないの? 若林さんの落選で“太いパイプ”はどうなってしまうのかなあ?」と疑問に思う人もおられるようです。

 

そもそも“太いパイプ”とは?
 年齢の高い人は、4月の村長選で「太いパイプ」という言葉が聞こえてきた時、「ずいぶん古い言葉が出てきたもんだなあ」と思われたのではないでしょうか。
 私の記憶では、今から30〜50年前に頻繁に使われた言葉ですね。「私は中央と直結できます」という表現も使われました。東京、大阪、福岡等、全国の主要な知事や市長を野党(当時は社会党と共産党の「社共共闘」推薦の人)がおさえた時代、自民党系候補が選挙で「太いパイプ」、「中央と直結」と掲げたのです。「国の自民党政権から予算をとってくることができる」という意味です。
 森川さんも村長選の際、若林氏や小松裕氏(自民党衆院議員)と握手する写真をチラシに入れていたので、「国からお金をもってくるパイプ」をイメージされているんでしょうね。

 

課長と係長ではそんなに人脈が異なるのでしょうか?
 私は6月議会で森川村長に質問しましたし、一対一でもお話しました。
 森川氏の見解は、つまるところ、「役場の課長と係長では人脈がまったく違う。課長を経験している私には『太いパイプ』がある」ということです。
 「補助金頼り」がいいか悪いかは少し横におくとして、必要な補助金(交付金)は獲得しなければなりません。
 国が全国の自治体に配る補助金を実際に握っているのは政治家や大臣、霞が関の役人の大幹部(事務次官や局長、課長)ではなく、課長補佐や係長のクラスです。国の新しい法律の条文を書いているのも、このクラスの人たちです(故田中角栄氏が大きな力を持っていた背景には霞が関の課長補佐クラスをがっちり握っていたからだと言われています)。
 栄村は震災でさまざまな復旧・復興工事が行われ、国や県から多くの補助金・交付金がきました。この過程で、役場で実際に実務を担当する人(係長クラスが多い)は国や県の担当者(係長や課長補佐)と頻繁に連絡を取り合います。そこに信頼関係が生まれてくると、国や県の担当者からは他の補助金も情報ももたらされます。強いて「太いパイプ」という言葉を使うならば、これこそ「太いパイプ」です。課長クラスは県の会議などに呼ばれて行くことが増え、たしかに「顔が広がる」でしょうが、「太いパイプ」は実務の中でこそじっくり育まれていくと言うべきでしょう。
 栄村役場には、農政面などで補助金情報を細かに把握している係長クラスの職員もおられるように思いますが、たとえば地方創生推進交付金などをめぐっては、中間機関の県からメール1通が届くだけで、活用方法もよくわからないという現状にあるのではないでしょうか。
 「太いパイプ」を強調するかどうかは自由ですが、本当に欠かせないことは、時間をかけて村内を巡り、「選挙で味方したかどうか」を振り分け基準にするのではなく、いろんな人たちと対話し、村(民)が必要としている仕事を把握し、そのために必要なお金を確保する方法を編み出すために知恵と汗を絞ることだと思います。


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