貝廻坂の小さな“水害”とその後の復旧措置について
- 防災
- 2016.09.22 Thursday
本紙「復興への歩み」で紹介するのは初めてですが(ブログでは8月27日に発信)、じつは8月22日の台風9号(千葉県に上陸)時の雨の影響で、貝廻坂の水路で小さな“水害”がありました。
どんな災害だったのか、その後の措置、そして9月20日の台風16号の雨の時の様子をレポートします。
上写真は、8月23日午前10時40分頃、通報を受けた長野県道路パトロールカー(下写真の黄色ボディーの車)の職員が現場を調査している様子です。水路がずれ、写真右手の土がえぐられていることがわかります。
住民が北信建設事務所飯山事務所に連絡し、道路パトが駆けつけたのです。この後、建設事務所からも職員が駆けつけ、周囲の草を刈ったうえでブルーシートを張る応急措置が施されました。
9月6日夕刻に現場を通った時、驚きました。この箇所の復旧工事が行われていたのです。工事は複数日にわたって実施されたようですが(施工者は広瀬建設)、私は議会期間中で撮影に行けなかったので、15日に撮影してきました。
新たにコルゲート管が入れられ、それを抑えるコンクリート構築物も2ヶ所つくられ、土がえぐられたところは土嚢で措置されています。
20日は台風16号の影響でかなりの雨が降りましたが、20日午後の現場の様子も見てきました。次の写真ですが、復旧工事のおかげで今度は水がうまく流れていることがわかります。
ただし、今回の復旧工事の対象にならなかった水路の下の部分では、曲がりくねったコルゲートフリューム(上部が開いている構造のもの)を勢いのある水が真っすぐに下ろうとするため、もう少し水量が多くなれば、水が水路から溢れ、水路脇の土をえぐる危険があります(下の写真参照)。水路の下の部分でも改良工事が必要でしょう。
この箇所はもともと、2013年夏に水害で沢の水が溢れ、土砂崩れが発生して、貝廻坂が一時通行止めになったところです。2015年に実施された貝廻坂の改良拡幅工事の際、コルゲートフリュームが設置されました。
今回の小さな“水害”は、私たちにいろんな教訓を与えてくれています。
1つは、住民の人がすぐに建設事務所に通報したことです。これによって道路パトがすぐに駆けつけ、応急措置→復旧措置と進んだのです。“住民の目”が大事なのです。
2つは、自然災害に対しては万能の対策はありえず、私たちが災害危険箇所に常に注意を向け、行政(この場合は県建設事務所)と連携して、早め早めの対応措置を可能にしていくことが大切だということです。私は9月20日の様子を建設事務所に示し、この箇所の一層の改良を求めていきたいと考えています。