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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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松尾まことの議員活動報告No.40(3月20日付)

議員として見てきた4年間の森川村政
  ―不透明、分断、クルクル変わる?

 

 私が補選で議員に当選したのは4年前の4月。森川氏が村長選で当選したのと同時でした。議会の場を通じて、森川氏の村政運営をずっと見続けてきました。「議員活動報告」として、これまで踏み込んでこなかったことを含めて、村民のみなさまに報告したいと思います。

 

◎ 疑問が多い人事(国派遣、副村長、農業)
 「予算と人事は村長の権限です」――これは森川村長の口ぐせのようになっている台詞(せりふ)です。
 予算編成権はたしかに村長にあります。ただし、予算を審議し、決定するのは議会の権限です。「予算は村長の権限」という森川さんの解釈は地方自治法を正確に理解されているとは考えにくいです。
 それはさておき、ここでの主テーマは《人事》です。
 役場職員の人事はたしかに村長の権限です。そのため、「疑問があるなあ」と思っても、議会の場でも、なかなか口に出しにくいというのが正直なところです。
 でも、やはり疑問があることは疑問としてしっかり質さなければならない。そう思って、先日の3月議会で私は質問しました。

 

●せっかく育てた〈ジオパーク専門職員〉を、後任者も育てないままに、国(国交省)に派遣してしまうのか?
 村の予算項目の中に「社会教育費」というのがあり、さらにその中に「苗場山麓ジオパーク」関係予算があります。令和2年度予算では739万7千円です。そのかなりの部分を占めるのが、「総会、CAP会議、定例会議の開催、全国大会、全国研修会への参加」に係る予算です。
 森川村政ではジオパーク担当部署を教育委員会とし、社会教育担当の1名の職員が3年間にわたって上記の会議、大会、研修会等に参加し、必要な知識等を蓄積してきました。かなりの経費がかかっています。「3年かけて、ようやくジオのことが一通り分かるようになった」というのが率直なところだろうと思います。ジオに精通する栄村役場初めての職員だと言ってもよいのではないでしょうか。
 ところが、その職員が4月から「職員研修で国に派遣」になるというので、「質問しづらいなあ」と思いつつも、思い切って3月議会で質問しました。質問の趣旨は、「多くの予算を費やして大会や研修会に参加して、やっとジオのことが一通りわかるようになったばかりなのに、なぜ、この職員を国交省派遣するのか。代わりのジオ担当職員を育てるのに、また多くの時間と経費を要するのではないか」ということです。
 森川氏は「職員を派遣して、国交省から喜ばれている」と言うばかりで、ジオ職員の養成にかかる時間と経費の問題、後継者がまだ確保されていないという問題については答弁がありませんでした。ちなみに派遣先の国交省の部署はジオと関係ない部署のようです。
 森川氏は、「国への職員派遣で国とのパイプが育つ」とも言っていますが、もともとは、「私(森川)には国との太いパイプがある」だったのではないでしょうか。「太いパイプ」はいつから「職員のパイプ」に変わったのでしょうか。

 

● 副村長について森川氏にはきちんと説明する責務があります
 「国への職員派遣・研修」という話でどうしても思い出されるのが森重副村長のことです。
 森重副村長は、森川氏から「職員研修」の責任者に任命され、「国への職員派遣」の必要性を強調した人でした。その森重氏、昨年12月に突然、退任されました。昨年12月の定例議会でも森重氏は「国への職員派遣」を強調されていました。ところが、その直後、議会最終日、本会議が終わった後に、「この12月一杯で退任」と発表されたのです。
 森重氏、2016(H28)年12月の着任時、長瀬団地に入居されました。しかし、2018(平成30)年2月、突然、飯山市木島に引っ越されました。「本人の健康上の問題と犬を飼える家の確保」が理由でした。今回の退任では、「家庭の都合」が「理由」として挙げられました。
 村のNo.2の進退に関わることにしてはあまりに素っ気ない「説明」です。森川氏は任命責任者として、もう少し丁寧な説明をすべきでしょう。森重氏が担当していた「職員研修の責任者」が誰に引き継がれているのかも明らかにされていません。
 3月議会に提出された令和元年度補正予算で、「特別職人件費」195万4千円の減額修正がありました。「副村長退任に伴う減額」とのことです。本年1〜3月の3ヶ月分が195.4万円というのですから、副村長の人件費は年間で781万6千円、森重氏の在任期間は3年間でしたから、計2,334万8千円ということになります。
 村民がひとつ、ずっと疑問に思ってきたことがあります。「副村長って、飯山に行っちゃったけれど、村民税を払っていないの?」ということです。これは私も議会で質問できずにきてしまいました。ただ、副村長と一対一で話した議員がいました。故阿部伸治さんです。「事情があって住民票は栄村に移さなかった。就任にあたって村長の了解を得てあります」とのお答えだったそうです。
 2,300万円を超える支払、そして村民税の非徴収。財政が苦しい栄村にとって、とても大きな問題です。森川氏には具体的で丁寧な説明をしてもらいたいと思います。

 

● 村民が頼りにしている職員が異動させられる
 役場職員(公務員)には人事異動がつきものです。職務の公正な遂行のためにも異動は必要なことだと思います。
 と同時に、「あの分野のことはあの人に尋ねれば、すぐに答えてもらえる」というように、村民が頼りにしている、特定の専門分野に強い職員がいることも事実です。この点は、その職員への配慮というよりも、村民に対する配慮という意味で、人事権者の村長は大いに気にかける必要があることです。
 しかし、村民が頼りにしている職員が突然、異動になり、その後、その分野では多くの村民が不自由を強く感じる事態が続いています。農業の分野です。栄村の基幹産業に関わる問題です。
 私は、元の職員を戻すべきだと主張しているわけではありません。基幹産業たる農業について、しっかりした行政の体制が必要なのに、森川氏はこの3年間、その手をまったくうっていないことが問題だと考えるのです。
 「人事権者は村長」です。だからこそ、村長たる者、村民の多くが心の底から納得できる人事を行う責務があります。森川さん、いろんな「お約束」をするよりも先に、これまでのことについて、村民が納得できる説明をきちんとしてください。

 

 

◎ クルクル変わる施策 ―― 代表例は観光、とくに秋山観光
 「森川こういちのお約束」というチラシが配られていますが、その中に「観光振興」の項があって、「秋山郷内の誘客宿泊者数2万人の実現に向け」という文言があるのを見て、正直なところ、びっくりしました。

 

● 「施政方針」では「日帰り観光推進」、チラシでは「秋山郷内宿泊2万人実現」――どちらが本当ですか?
 昨年の前半あたりまでは、森川氏、「秋山宿泊2万人へ」と言っていましたが、今回の3月議会での「施政方針」を含めて、議会ではまったく口にしなくなっていたからです。いや、「施政方針」では「飯山駅からの高原シャトル便や越後湯沢駅からの直通バス運行に取り組み、気軽な日帰りの栄村観光を推進します」と言っています。森川さん、「日帰り」では「宿泊者数2万人」は実現できませんよ。
 森川氏が新年度の「新規の大型事業」として挙げた観光施策は「野々海高原の誘客事業、雪の回廊事業」だけです(予算約160万円。ただし、小雪で中止の方向)。私は野々海の活用、とりわけ春の雪の活用を長年にわたって薦(すす)めてきましたので、「雪の回廊」は大いに結構ですが、行き当たりばったりではうまくいきません。秋山観光の強化はどうなったのでしょうか。

 

●いま、商工観光課はどこにあるか
 そもそも、森川氏は村長就任直後に「商工観光課の拠点を秋山支所(とねんぼ)に移す」としました。それがまともに機能したのはその年だけです。商工観光課の所在地はスキー場を経て、いまは「絆」(森宮野原駅前震災復興祈念館)です。森川氏は「代わりに秋山振興課をつくった」と言うかもしれませんが、だとすれば栄村の観光の中でいちばん大事な秋山観光は商工観光課の所管から外れたということです。実際、秋山の観光について議会で質問をすると、答弁は商工観光課長ではなく秋山振興課長です。

 

● 「のよさの里」をめぐるドタバタ
 3月議会では、秋山観光をめぐって、マイナスの意味で大きな動きがありました。「のよさの里」の指定管理者をヤドロクとする指定管理協定がいったん議会に提出されながら、取り下げられたのです。理由は、「ヤドロクさんから分家に車で直接乗りつけられるように渡り廊下の撤去を求められたが、そのようにすれば膨大な経費がかかるので、指定管理を村の方から取り下げた」というものです。
 指定管理者の決定にあたっては、事業計画書・収支計画書の提出はもとより、プレゼンテーションも行われています。当然、村は「どんな風に運営するのか」を細かく聴いたうえで決定したはずです。直接の責任は秋山振興課長なのかもしれませんが、秋山観光の振興は、森川さん、あなたの目玉だったではないですか。そもそも、今回の指定管理者決定、事業収入予定がわずか400万円に対して指定管理料は550万円という信じられない内容でした。
 4月からは再び村直営のようです。すると、また昨年のように、500万円、1千万円の補正予算投入ということになりかねません。
 とにかく基本施策がクルクル変わるのはもうご免です。

 


◎ 役場と村の暗い雰囲気を変えることが必要だと思います。《分断》は村政で最もやってはいけないこと。
 村民のみなさんからよく言われることがあります。「役場に活気がない」ということです。
 いや、頑張ってくれている役場職員、たくさんいます。
 しかし、なにか役場の空気がおかしいことは私も感じます。
 いちばんの問題は、〈職員が村長に率直にモノを言える、そして村長は職員の意見に耳を傾ける〉となっていないことだと思われます。

 

● 村長発言に不満を表すと処分の対象?!
 思い出します。もう1年以上前のことですが、村長が「特命課の嘱託職員は、ただ指示されたコピー取り等だけをやっている臨時職員とは違う」と議会で発言した時のことです。「この村長発言に怒っている臨時職員がおられます。村長、発言を撤回してください」と私が議会で申し出たとき、森川氏は何と、「その臨時職員は誰か、教えてください。内部情報漏洩で処分します」と言ったのです。
 信じられない発言です。臨時職員(4月からは会計年度任用職員)の人たちは本当によく仕事をされています。「正職員以上の働きだ」と評価する村民もたくさんおられます。「ただのコピー取り」視、一(ひと)時代も二(ふた)時代も昔の感覚ですね。


● 処分恫喝をかける一方で、その人のアイディアはとる
 昨秋の台風19号被害の直後のことです。
 議員仲間の中で「村内の被害状況をきちんと見て廻ろう」という話になり、私は他の議員2名と共に、秋山や天代・坪野、千曲川沿いなどを見て廻りました。
 私は災害現場のことをレポートしたことで森川村長から損害賠償を要求されるということが昨春にあったので、台風19号被害の写真発表にあたっては、村長室を訪れ、「こことここの被害状況写真を公表しますよ。なにか村にとって不都合はありますか」と森川氏に直接声をかけるようにしていました。
 秋山の被害状況を見た翌日に村長室を訪れました。私が「ミズノサワの先の土砂崩れ」と言った瞬間です。森川氏は「あそこに行ったのか。立入禁止だろう。議員倫理規程違反だ」と言ったのです。議会で7ヶ月以上にわたって私に対する議員倫理規程違反疑惑が問題とされていた時期です。議員倫理規程は議会内のもので、村長は関係ないものなのですが、こういうことを平気で言うのです。
 私が、「分かりました。ミズノサワの先の土砂崩れ現場の写真は使いません」と言って、その場を鎮めました。そのうえで、「でも、村長、ミズノサワは秋山の紅葉観光の一番の人気スポットです。あそこで写真を撮りたい人が多いのです。ミズノサワまでは車で行けますが、車が多くなると、車の引き返しが厄介なことになります。通行止めにしたうえで、雄川閣駐車場あたりから村がシャトルバスを出すようにするといいのでは」と提案しました。森川氏は「そんなに人気のスポットなの? 商工観光課長に検討させる」と答えました。
 その日の午後、商工観光課長に会う機会があり、「村長からこういう話があるかもしれない。積極的に考えてください」と話すと、課長は「村長から指示があって、シャトルバスを出すことになりました」と答えました。
 シャトルバスが実現したことは嬉しいことです。でも、森川氏は私とのやりとりは課長に話さなかったようです。
 私は自分の利益のために提案しているのではないですから、べつに森川氏が「松尾の提案だ」と紹介してくれなくても結構です。
 しかし、他人のアイディアはいただく一方で、私への処分恫喝はそのまま。そして、10月議会全員協議会では私の発言中に、傍聴席から「警察介入を!」と野次を飛ばしましたね。
 要は、「自分の言いなりになるのであれば面倒みてやる。言いなりにならないなら、アイディアはいただくが、恫喝は続ける」ということなのでしょう。
 こういう森川氏の施政が村の空気をなにか暗いものにしてしまうのだと思います。

 


◎ 本当に「村民第一」、「住民が主人公の村づくり」なのか?
 森川氏は、「森川こういちのお約束」で、「村民第一です」、「住民が主人公の村づくり」と繰り返し書いています。
 私はこれを見て、「本当か?」と思わざるをえません。
 というのも、私が実際に見た・聞いた森川氏の言葉・行動はその正反対だからです。

 

●「村民が誤解するといけないから、情報は公開しない」――これが森川氏の実際の態度
 この議員活動報告の前号(第39号)で報告したとおり、3月定例議会=予算議会の最大のテーマは《村の財政》でした。私は財政が厳しく、村民のみなさんに我慢していただかなければならないことが出てくるだけに、政策決定過程を透明化する必要があると主張しました。たとえば、新年度予算案を2月末に突然公表するのではなく、国や県と同じく、各課・各部署からの予算要求−査定のプロセスを公表することです。
 ところが、森川氏は「そういうものを公表すると村民に誤解が生じる危険がある」と言って公表を拒みます。2017年度に村が長野県中小企業経営診断協会に村内4観光宿泊施設とスキー場の経営診断を依頼し、その報告書が提出された時も、同様の扱いでした。一定の時間が経過した後に議会には内容を示しましたが、「村民が誤解するといけないから」という「理由」で、内容を村民に知らせることを禁じました。

 

● 「村民が誤解する」とは、一体、どういうこと?
 「村民が誤解するといけない」とは、「村民には情報を正しく読みとる力がない」というのと同じ意味ですね。
 森川さん、「住民が主人公の村づくり」と言うならば、「村民にむらづくりを一緒に考えてもらう」ことになりますよね。そして、「考えるには情報が必要」となりますね。ところが、「誤解するといけないから情報は出さない」。だったら、どうやって考えろって言うのですか?
 言っていることと、実際にやっていることが真逆ではないですか。言葉だけ格好いいことを言うのは止めてください。

 

● 「和をもって協力」と分断・個人攻撃は相容れません
 「和をもって協力」――これも「森川こういちのお約束」に書かれている言葉です。
 昨年秋、とても盛り上がったラグビーのワールドカップ。「ONE TEAM」が流行語になりましたが、ラグビーで大事なことがもう一つありますね。「試合が終わったらノーサイド」です。試合では激しくぶつかり合うが、試合が終わったら、敵・味方なく、共にたたかった相手をたたえ合う。そういう精神です。この精神があってこそ、村政において「和をもって協力」が成立します。
 でも、森川氏が4年前の村長選後初めての村議会で発した言葉は、阿部伸治さんへの「あなたは他候補選対の副本部長ですよね」という敵対感をむき出しにしたものでした。議場にいた誰もが驚きました。新聞もその驚きを書きました。
 今回の3月議会初日(3月3日)もまた同じことをやってしまいましたね。私の質問にキレてしまい、答弁を拒み、最後はとうとう「松尾議員は利益誘導している」と攻撃しました。一村の長たるものがキレるなんて、本当に恥ずかしいことです。首長たる者、あってはならないことです。


 私は村会議員選挙に立候補した時、「情報を徹底的に公開する」ことを唯一の公約にかかげました。ですから、議会でどういう議論があったのか、「議員活動報告」を書き、村民のみなさんにお届けしています。
 村議会では「議事録」というものが作成されています。議会での議論の様子をより詳しく知りたい方は誰でも、議事録を見ることができます。それは法律で保障された村民の権利です。公的なことは情報がオープン、これが「和」を保ち、「分断」を排し、村に明るさと活力をもたらす最大の源泉となります。
 村民みんなが明るく、和気あいあいと活発に議論して、素晴らしい栄村をつくっていきましょう! 近隣の市町村の人から「栄村は大変だね」なんて同情されるような状況から脱け出しましょう!