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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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「見慣れているから、良さがわからないんだ」――これをどう打開していくか

 1月末の久しぶりに降雪があった時のことです。仕事で出かけた長野市から車で村に戻る途中、車窓から見えた雪景色がとても綺麗で、思わず口に出ました。「綺麗だなあ!」と。すると、隣の席の仕事仲間が一言、「わからないんだ。オラはこういう景色、見慣れているから」と。
 同じことが、3月下旬にもありました。屋敷から切明にぬける林道が開いたことを知っていたので、屋敷から白沢方面に向かいました。そして、不動滝でこれまでに見たことがないような素敵な景色に出会いました(下写真。撮り方が下手で、私が現場で感じたものを全面的にお伝え出来る写真にはなっていないのですが。)。この写真を撮っている時に、偶然、地元の人が通りかかり、立ち話になりました。「何を見ているの?」と尋ねられ、説明すると、やはり「見慣れているから、オラにはわからないんだなあ」と返されたのです。

 


 その後、私は不動滝の上方に見える鳥甲山連山の姿をクローズアップしたものを撮りました。それをご覧ください。

 

 

 不動滝ではこれまでに何枚もの写真を撮ってきましたが、こんな美しい眺めを見たのは初めてです。おそらく、今冬は雪が少なかったことから、こんな早い時期に不動滝を見られたこと、そして山の様子も例年とは異なっているからだろうと思います。

 

● 私も一時期は栄村の風景が「当たり前」のものになっていましたが、ある時、転機が訪れました。
 私が村で暮らすようになったのは、今からちょうど13年前の2007(H19)年4月のことです。当初は1年間の予定で来たのですが、村の人や景色に惚れ込んでしまい、そのまま住み続けることになりました。そして、震災があった2011(H23)年頃になると、村の風景は「当たり前のもの」になっていました。
 その私が、再び、村の景色などをフレッシュな目で見つめ、いろんな写真を撮るようになったのは、「栄村復興への歩み」を発行し続けるために、いろんなことを考えるようになったからです。「多くのご支援をいただいた全国のみなさんに栄村の魅力をお伝えし、栄村と全国のみなさんとの絆をより強いものにしなくては」と思ったとき、村の各地の景色を見る目が変わったのです。「見慣れた景色」が「当たり前のもの」から「凄い価値のあるもの」に変わったのです。これが私の転機です。

 

● 「栄村のいいところを見つけよう」という気持ちで村の景色を見つめてみてください!
 人口1800人弱の栄村。米作りをする人、野菜を育てるかあちゃんがたくさんいて、都会とは異なる暮らしを営む環境があります。しかし、他方で、お金なしでは暮らしていけない。小さな村が多様な商品・サービスを生み出して、外からお金を稼がなければ暮らしていけません。
 そういう稼ぎは、一部の会社や専業農家だけでできるものではありません。村のみんなが知恵や技を発揮して、“稼ぎ”に関わっていくことが必要です。
 その重要な一環として、《これは人を惹きつける景色》だというものを見つけることが自分自身の仕事・課題だという意識をもつと、村の見慣れた景色が別のものに見えるようになってくると思います。

 

屋敷の集落内道路からの眺め(3月23日)。素敵です!


 もちろん、簡単なことではないでしょう。そういう場合は、できるだけ、TVの良質な旅番組をご覧ください。都会で暮らすリポーターが「絶景だ」と紹介する景色がどういうものかを観察するのです。いま人気の『ポツンと一軒家』も大いに参考になると思います。ポツンと一軒家から見える景色が画面に流れると、番組MCの林修氏などが「すごい
景色だなあ!」と叫びます。景色だけではありません。番組スタッフが出会った田舎の人たちの親切さに感動します。この「田舎の人たちの親切さ」も村では「当たり前」のものです。でも、それが感動を呼ぶのです。
 是非、そういう目線で村を見つめ直してください。そして、「これ、いいんじゃないか」と思われたら、是非、私に教えてください。すみやかに現場に出かけて、教えていただいた景色や暮らしの様子をカメラで捉え、全国にむけて発信させていただきたいと思います。よろしくお願いします。