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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.380(4月9日付)

 

“むらたび”を提唱します
〜村の観光政策の転換のための提言〜

 

 カタクリが2輪、青空を背景に映えています。蕾も一つ見えますね。撮影に一工夫しました。手前に咲いているフキノトウを“ぼかす”感じで入れてみたのです。
 4日午前、カタクリの里・笹原集落で撮りました。
 一輪車で作業する関澤義人さんの姿を見かけ、「もう咲いていますか?」と尋ねると、「ぼちぼち咲いていますよ」とのご返事。坂道を上って、見つけました。でも、坂道からだと、「咲いているなあ」とわかりますが、そのきれいな姿をうまく撮ることはできません。斜面に腹ばいになって、この1枚を撮りました。楽しいです!

 

● “むらたび”とは
 冒頭に“むらたび”と書きましたが、これは元々、私が村で暮らすようになって間もない2008〜10(H20〜22)年頃に提唱し始めたものです。震災後はあまり言ってこなかったのですが、最近、「栄村の観光をどうしたらよいのだろう?」という声をよく聞くことから、改めて“むらたび”という考えを提案しようと思った次第です。
 一言でいえば、《村の日常の風景・暮らしの営みを観光していただく》ということです。
 冒頭のカタクリを撮影した場所の周りの眺めをご覧ください。

 

 

関澤さんの裏の里山に上がる道。

 

 

義人さんのおかあさんの姿が見えます。

 

 

山への道の起点の梅の木は5分咲きくらい。

 

 

カタクリはよく目立ちますが、歩く足元に目をやると、小さなスミレの花がたくさん咲いています。春の畑道・山道を歩くときの楽しみの一つです。
 山道から下の方を眺めると、義人さんやおかあさんが作業する姿、枯れ草などを燃やす煙り。下左写真には写っていませんが、撮影から間もなく、義人さんと会話していると、お父さんの義平さんが耕運機を押して来られました。「途中、ああやって休み休みしながら、やっています」と義人さん。90歳を超えておられると思いますが、お元気です。

 


 そして、義人さんから「これ、見て」と紹介されたのが下写真。ちょっと分かりにくいですが、昨年栽培したトマトからこぼれ出た種が自然発芽して、新しいトマトの苗が育ち始めているのです。有機栽培にこだわる義人さんならではのことですね。

 


 こんなふうに《村の日常の風景・暮らしの営み》を見せていただく・お見せするのが“むらたび”です。こんな景色や営みをご覧いただき、その後、ちょっとお茶のみしていただく。そんな仕掛けです。

 

● どうやって、まわしていくの?(運営方法)
 いまは新型コロナウィルス感染症の防止対策で観光はストップ状態です。そういう今だからこそ、半年後、1年後の観光再開にむけて取り組みの準備をしっかり進めるべき時です。
 さて、“むらたび”、都会の人が村にやって来て、自力で“むらたび”をできるわけではありません。こちらサイドでガイドブックやネットでの案内をしますが、やはりガイドが必要です。
 ガイドは、村人が務めます。“むらガイド”(仮称)をひとまず2〜30人、確保したいですね。呼びかけは観光協会やトマトの国(企業組合ぬくもり)などが中心になって進めるのが望ましいと思います。
 ガイドをするには一定の研修のようなことが必要ですが、知らない土地のことではありませんから、そんなに難しいことではありません。「見慣れているから当たり前の景色」という意識から「都会の人が見たい景色はこういうもの」という意識の獲得への転換、これが研修のポイントです。
 ガイドはボランティアもいいですが、長続きさせるにはやはり有償がよいと思います。ただし、観光に来られた方からガイドに直接にお支払いただくよりも、窓口になる観光協会や宿に「栄村観光資源保全協力金」のようなものをお支払いただくのがよいと思います。
 また、お茶のみの機会をご提供いただく方も求められます。その場合も同様の形でやっていただくのがよいでしょう。

 

● 観光政策の転換、観光協会の改革が必要だと思います
 都会からやって来た人たちに楽しい“むらたび”を楽しんでいただくには村の観光政策の転換が必要です。ポイントは、村長の気分次第でコロコロ変わるような「観光政策」はゴメンだということです。村民みんなが参加する観光にして、役場(村長)が変に介入しない方が成功すると思います。
 同時に、栄村秋山郷観光協会を真に栄村観光の中心センターとするために改革すべきだと思います。森川村政下で、「企画は商工観光課、イベントは観光協会」という変な分担が基本方針とされてきましたが、これでは観光協会はほぼ一年中、イベントの準備に追われっぱなしで、本来の観光の仕事がほとんどできません。やる気が大いにある職員にはとても気の毒です。観光協会の職員こそ村の観光のリーダーでなければならないと思います。
 「栄村復興への歩み」をご愛読下さっているみなさんから、「写真が素晴らしい」とお褒めの言葉をいただきますが、私はその写真を栄村の観光のためにいくらでも提供する用意があります。議会の場などで森川村長にもその旨をお伝えしてきましたが、お声はかかりません。村民みんなが活躍できてこその栄村観光です。
 栄村の観光の発展へ、大きく舵をきっていきましょう!