プロフィール

profile
栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

カテゴリー

categories

サイト内検索

Search

カレンダー

calender
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

最近の記事

selected entries

最近のトラックバック

recent trackback

月別アーカイブ

archives

栄村関連リンク

links

携帯用QRコード

mobile
qrcode

ブックマーク & RSS

Bookmark&RSS

「拠点漁港への集約」が地元漁民の反対に直面するのは至極当然のこと

 6月25日に発表された「復興への提言」(政府の諮問を受けた東日本大震災復興構想会議がまとめたもの)に、つぎの一節がある。「第2章 くらしとしごとの再生」の(5)「地域経済活動の再生」の中の「水産業」の中に出てくるものである。
「沿岸漁業の基盤となる漁港の多くは小規模な漁港である。地先の漁場、背後の漁業集落と漁港が一体となって住民の生産、生活の場を形成している。その復興にあたっては、地域住民の意見を十分に踏まえ、圏域ごとの漁港機能の集約・役割分担や漁業集落のあり方を一体的に検討する必要がある。この場合、復旧・復興事業の必要性の高い漁港から事業に着手すべきである。」
 文章の前半を読むと、沿岸漁業を営む小規模な漁港‐漁村集落に対する理解があるような感じもしなくはないが、後半の結論部分に進むと、「漁港機能の集約」「復旧・復興事業の必要性が高い漁港から事業に着手」というように、小規模漁港・漁村集落を切り捨てる姿勢が明確になってくる。
     
 ニュースを見ると、宮城県などで「漁港集約」の県(国)の方針が漁民の強い反対に直面しているという。私は漁民たちの反対は当然のことだと思う。
 私が三陸で出会った漁港は気仙沼港、石巻港を除けば、全国地図帳には名前も記されない小さな漁港であり、漁村集落であった。

要谷漁港は小さな漁港。
右手前の小さな船で沖に漁に出る。

 そこは、とても美しい海、港であり、出会った人たちは明るく、元気な人たちであった。
 陸前高田市のはずれの要谷漁港で出会った漁師に、「平素はどんな魚を獲るのですか」と尋ねると、6つも7つもの魚の名前がポンポン飛び出してきた。私はメモをとるつもりがなかったので名前を記すことができないが、「アイナメ」という名前だけは記憶に残った。Web で調べると、日本の沿岸の比較的塩分濃度の低い岩礁域などに生息する魚で、冬から春にかけての寒い時期が旬、とある。まさに沿岸漁業にピッタリの魚だ。いくつもの魚の名前がポンポン飛び出してきたのを思い出して、私の頭には「多品種少量生産」という栄村の農の営みとの類似性が浮かんできた。


 アイナメWikipediaより

 要谷漁港で私が出会った漁師にとって漁は、単なる「経済活動」あるいは「産業活動」ではなく、“暮らし”そのものなのである。
 だから、「漁港機能の集約」はその漁師にとって暮らしの場のはく奪、いや暮らしそのものの否定を意味するのであり、彼らが反対するのは当然なのである。栄村でいえば、「3反や5反の田んぼは効率が悪い。田んぼは10町歩、15町歩をやる人に集約する」と言われているのと同じなのだ。


 

関連記事
この記事のトラックバックURL
トラックバック
「重大なセクハラ」により九州看護福祉大を懲戒解雇された元柔道金メダリストの内柴正人。 内柴氏は9月中旬、学外で未成年の女子学生が酒を飲んだことを黙認し、 重大なセクハラ行為をし、大学の名誉を著しく傷つけたとしている。 どうやら内柴氏には、肉体関係を持
  • 話題のニュース
  • 2011/12/09 9:41 AM