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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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むらの外からの栄村復興支援アピール


にほんの里・栄村を再生させよう!

東日本大震災の翌日の3月12日未明(午前3時59分)、震度6強の揺れに襲われた長野県栄村。人的被害は少なかったが、多くの家屋が倒壊し、山崩れが起き、道路・鉄道などライフラインに甚大な被害を受けた。
けれど、人と人の絆は壊れなかった。地震発生から30分以内で集落ごとに全員の安否が確認された。避難所は、村外から訪れた誰もが驚くほどに落ち着いていた。避難指示解除後、むらの年寄りは自分で家を直し始めた。地震から10日目で、ボランティアをもてなす“お茶のみ”を始めた。ひと月半が過ぎ、雪が消え始めると山菜採りに出かけ、食卓には美味しい山の幸が並んだ。そして、いま、わずかに被害を免れた田んぼには、青々とした稲の苗が風に揺らいでいる。むらの底力。

もちろん、震災の爪あとは、生々しい。立派な古民家が次々解体され、仮設住宅が並ぶ。ひび割れの走った田んぼは、田植えの季節に水を湛えず黒土をさらし、崩れて赤茶けた山肌は、豪雨時の土石流の恐れで人を脅かす。でも、この地はもともと“にほんの里”と呼ぶにふさわしい、素敵な山村。住み続けたい人々がいる。人々が繋がり、自然と触れ合いながら尊厳をもって暮らす大地のモデルが、栄村にはある。

フクシマの原発事故は、現代文明の脆さと危険性を明るみにさらした。
私たちは、さらに一歩踏み込んで、「日本の姿」を反省しなければならない。何を? まず、東京電力の原子力発電所は首都圏には1つもないという事実を。あるのは福島県と新潟県、青森県。そして、日本の国土の約70%は中山間地で、そこには全人口のわずか15%しか居住していないことを。全人口の85%が国土のわずか30%の大都市圏に暮らしている。だからこそ、災害をもたらす迷惑施設は、“田舎”になければならなかった。15%の中山間地の人々は、さらに高齢化と過疎化が進み、受け継がれてきた暮らしの文化が途絶えようとしている。都市と田舎が、そのような関係であり続けてよいのだろうか。

栄村は豪雪の地。里地でも3mの積雪は当たり前。1000m級の山には10mもの雪が積もる。そして、春になると雪融け水が千曲川に注ぎ込む。その水が、首都圏のJRの電車を動かす電力の半分をつくりだす。棚田をつくり、そのために水路をつくって山の手入れを欠かさない――この栄村の暮らしの営みがなければ、雪融け水は洪水となり、発電どころではなくなる。栄村は、私たちに安全で美味しい山菜やお米、野菜を提供するばかりでなく、国土保全上欠かせない役割を果たしている。

そればかりではない。
栄村にある美しい景色と文化は、私たちをホッとさせる。
空気が爽やかで、おいしい。
空が青く、山の緑がみずみずしい。
子どもたちが安心して遊べる、自然の大地がある。
集落ごとの夏の祭りは、人間と自然の結びつきを象徴している。

栄村こそ、21世紀の日本社会の未来を展望する拠点。
都市に住む人々のためにも、栄村の震災からの復興、再生を応援しよう。
全国の人びとの栄村への共感は、全国的な規模で復興へ取り組むための力。
その力で“にほんの里・栄村”を再生させよう。



栄村支援アピール署名発起人

    阿部巧(中越防災安全推進機構)
    岩本純明(のりあき)(東農大教授)
    大熊孝(新潟大学名誉教授)
    木村薫(ミュージシャン)
    木村和弘(信州大学教授)
    図司直也(法政大学准教授)
    都丸一昭(会社役員)
    中尾ハジメ(京都精華大学元学長)
    中川文人(編集者)
    藤原勇彦(ジャーナリスト)

  (五十音順)


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