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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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栄村復興への歩みNo.90(通算第124号)

● 復興基金ができることになりました


復興基金創設を報じる各紙

 18日の各紙で報道されていますが、私たちが切望してきた復興基金をつくることが国(総務省)から発表されました。
 朝日新聞は「復興事業には国が補助金を出しているが、使い道が限られていることが多いため、自治体が……独自の施策で自由に使えるようにする」と報じています。
 被災地9県で総額1960億円。財源はすでに国会で成立している第2次補正予算で確保された特別交付税約4600億円の一部を充てるとのこと。また、阪神大震災や中越大震災での復興基金は、基金の運用益を事業費にあてる「運用型基金」でしたが、最近の経済情勢では運用益は見込めないとして、「取り崩し型」とされます。つまり、各県に割り当てられた基金を直接に事業に使い、残金がなくなった時点で復興基金は終わるという方式です。
 すでに国の予算は確保されていることから、基金創設の予算や条例を県議会が成立させ次第、国から県に基金に充てる特別交付税が交付されます。時期は12月頃になるといわれています。

●問題は長野県への配分額。県と共にたたかい、増額の実現を
 しかし、手放しで喜ぶわけにはいきません。
 総額1960億円のうち長野県に配分されるのはわずか10億円だからです。
 岩手・宮城・福島の3県に手厚く配分される(それぞれ420億、660億、570億)のは当然だと思いますが、たとえば栃木県が40億円という金額と比較すると、10億円というのは到底納得できる額ではありません。
 配分の根拠は公表されていませんが、私は人口が一つの基礎になっているのではないかと推測します。しかし、栄村が地震でうけた被害の大きさを考えれば、人口で必要額を割り出すのは無茶な話で、10億円では到底足りません。川端総務相は記者会見で「この基金で10年は事業ができる」と発言していますが、10年間で10億円では1年あたり1億円に過ぎません。村を一から再建しなければならないほどの大被害を受けていることを考えれば、それはあまりに少ない。再考を求めねばなりません。
 川端総務相は記者会見で「更なる積み増しも考えているのか」という記者の質問に対して、「経過を見ながら対応するときがある、必要があれば対応したい」と発言しています。
 ここは県の力もお借りして、国にモノ申していくことが是非必要だと思います。

●使い方の検討・仕組みが必要
 同時に、この復興基金の使い方、それを決める仕組みづくりが非常に大切だと考えます。
 川端総務相も言っていますが、種々の事業に国から補助金が出る中で、この復興基金は〈自治体独自の施策に使える〉資金として創設されます。「復興基金は補助金のような面倒な手続きをしなくても済むから」ということで、補助金でやれる事業に復興基金を使うなどということがあってはなりません。

 中越復興基金は県が財団をつくり、地域から上がってくる要望を慎重に審議して基金の使い道を決めています。長野でも当然、そういう仕組みが必要です。
 県と力を合わせて、復興基金を有効に活用できるよう、集落の復興委員会(プロジェクトチーム)で集落復興のあり方を懸命に考え、創造していく努力が求められます。
 額はまだ少ないですが、道はひらかれました。みんなで考え、復興への知恵を出し合い、復興事業に取り組んでいきましょう。


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