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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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若者の雇用を生み出す新しい産業の創造へ

 栄村とその復興にとって最大の課題は、若者がむらで暮らせる仕事を創り出すことです。
 それには新しい産業を創造しなければなりません。それは言うのは簡単だけれど、実際に実現するのは大変難しいことです。


●「宅急便」の発想で
 新しい産業のタネは多くの場合、「すき間」と言われるところにあります。いまではあって当たり前の存在になっている宅急便。これは「すき間産業」の典型といわれています。いま70歳代、80歳代の人が子どもの頃から「まる通」と呼ばれた運送便はありました。でも、それは届いた荷物を貨物が着いた駅まで受け取りにいかなければならないもので、自宅に荷物が届けられるなんてことは想像もつきませんでした。
 クロネコの創始者が「宅急便」を始めたとき、多くの人が「そんなものがうまくいきはずがない」と言ったそうです。
 しかし、ニーズがあったんですね。
 いまでは宅急便のない暮らしなんて考えられないほどです。


発想法を変えれば、むらには産業のタネがゴロゴロ
 栄村は雪に悩まされてきました。
 だから、「雪が産業のタネになる」なんて言ったら、「お前はバカか」と言われるのがオチかもしれません。
 しかし、これが産業になるのです。
 昨冬、東京の三多摩地区の子どもたちが80名が「子ども雪国体験」というプログラムで栄村にやって来ました。
 スキー教室もやりましたが、非常に好評だったのが、   
 青倉の8軒のお宅にお邪魔してやった「雪掘り体験」なのです。

「子ども雪国体験」アルバムに掲載された楽しい思い出

 この「子ども雪国体験」、東京都が500万円以上の予算を投じています。宿泊場所の「トマトの国」やスキー場に一定のおカネが落ちますが、当初の予定では「雪掘り体験」をお世話する青倉の人たちには手土産のお菓子のみで、いわばガイド料とでもいうべきものの支払いが予定されていませんでした。事業を請け負っていた東京のイベント会社と交渉し、「次回からは謝金を用意する」ことで合意しましたが。
 これは青倉の人たちがおカネを欲しがっているというので話したことではありません。青倉の人たちは無償でも喜んで子どもたちを迎え入れてくれます。しかし、“村の産業(政策)”という観点から考えれば、無償ではいけないと思うのです。“雪を資源として活用し、産業化する”とは、そういうことではないでしょうか。


企画をつくり、商品化することが大事
 村の観光パンフレットなどを見ますと、栄村のよいところがそれなりに紹介されています。しかし、それだけでは観光商品‐観光産業にはなりません。
 「栄村のよいところ」を活かしたツアー企画をつくり、それを商品として売り出してこそ、おカネを稼げるようになるのです。それが栄村の観光業に欠けているものです。
 昨年10月30日の古道歩きの“むらたび”はガイド料や料理材料費・調理費等を支払ってなお、5万円ほどの利益を生み出しました。こういう企画商品を年間少なくとも100個くらいつくることが必要でしょう。
 そのようにするとき、「若者の雇用を生み出す新しい産業創り」が現実のものになってくるだろうと思います。


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