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栄村復興への歩み
2011年3月に震度6強の地震で被災した長野県栄村で暮らす松尾真のレポートを更新しています。

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今週の発行について

  • -
  • 2013.01.25 Friday
今週は所用ででかけるため、勝手ながらレポートの更新はお休みと致します。
また来週よろしくお願い致します。

【栄村復興支援列車】雪の飯山線の旅

 
 長野発の貸切列車に乗って飯山線の雪の中を走ります。千曲川沿いの雪景色や、車窓に雪の壁が迫ります。自動車では見られない、列車でしか見られない、そして、今しか見られない光景が続きます。車中で栄村の郷土料理をいただきます。長野県北部地震の被災地・栄村を支援する貸切列車の旅です。大勢の皆様のご参加をお待ちしております。

日 時:2013年3月2日(土)10時〜3日(日)13時
集 合:3月2日(土)10時30分 長野駅中央改札口前
募 集:50名
定 員:50名 
締 切
:2月23日(土) 先着受付です

参加費
集合時にお支払い下さい 
 7,000円 (1日目だけの参加費:3500円)
 1日目:貸切列車費 昼食弁当(栄村の郷土料理)栄村ガイド料 
 2日目:あんぽ作り体験 昼食代

宿泊費
各宿泊所でお支払い下さい
 吉楽旅館の場合:一人部屋/1泊2食8,500円
         相部屋/1泊2食:6,500〜7,000円
 個人宅の場合 :相部屋/1泊2食3000円

その他それぞれの場所でお支払い下さい
 温泉入浴料:500円   わら細工体験料:2,000円
  
【日程】
-----------------------------------------------------------------------------
(1)3月2日(土)

【10:30】
長野駅中央改札口前集合

【11:00】
長野駅発 飯山、戸狩野沢温泉駅を経て31駅
 昼食:車中で栄村の郷土料理の弁当、お茶付を食べます

【14:00】
栄村の中心地の森宮野原駅着 車で移動

【14:30】
希望によって二つのグループに分かれます
A.お茶飲み&温泉グループ  
温泉:トマトの国「中条温泉」
(〒389-2705栄村北信4413-1 Tel:0269-87-3030)
お茶のみは、4〜5名づつに別れて個人宅に伺います
B.わら細工体験グループ   
猫の家の「ネコつぐら」作りの名人高橋甚治宅で、わら細工の基本を習います

【17:30】
車で移動

【18:00】
旅館、個人宅に分宿 夕飯、自由時間  
旅館 :吉楽旅館:〒389-2705 栄村北信3549  Tel:0269-87-2705
個人宅:随所

【19:30〜21:00】
信濃の民話を語る会(小滝公民館) 希望者のみ参加
-----------------------------------------------------------------------------
(2)3月3日(日)

【09:00〜11:00】
栄村の村内見学 ガイドが栄村の絶景ポイントや
震災復興住宅などをご案内します

【11:00】
あんぼ作り体験の家「あんぽの家」であんぼ作り
あんぼは、おやきが小麦粉で作られるのに対し、米粉で作られる栄村の郷土食です

【12:00】
昼食

【13:00】
森宮野原駅にて解散 


保 険
:会費にはレクリエーション保険を含んでいます
主 催:むらたび倶楽部さかえ 〒389-2703 長野県下水内郡栄村堺6172
申込先:加藤彰紀
携 帯:090-3065-5526
メールa_kato_rinndou1955@yahoo.co.jp

---------------------------------------------------------------------------
《参加申込書》 下記事項をメール、郵送でお送りください
1.お名前                 年齢  才   男・女
2.連絡先(携帯、mail)
3.1日目について、ご希望の方に○を付けて下さい
・<お茶飲み&温泉   わら細工体験> 
・信濃の民話を語る会 <参加 不参加> 
-----------------------------------------------------------------------------

【ご参考】
列車の時刻

◯東京駅〜長野駅/7770円〜7970円
・7:52〜9:45
・8:16〜9:59
・8:36〜10:18

森宮野原駅〜十日町駅〜越後湯沢駅〜東京駅
(森宮野原駅から越後湯沢駅/1110円)
・14:18〜14:53〜 15:51(乗換)16:04〜17:20
・16:54〜17:31〜 18:22(乗換)18:35〜20:00
・18:16〜18:53〜 19:55(乗換)20:08〜21:20

◯森宮野原駅〜長野駅〜東京駅/9080円
・14:15〜16:09乗換16:18〜18:12
・16:54〜19:08乗換19:29〜21:16
・18:15〜20:05乗換20:22〜22:12

森宮野原駅〜越後湯沢(バス)880円、越後湯沢〜東京6290円


栄村復興への歩みNo.186 (通算第220号) 1月16日

直売所についての講演会開催される
 14日午前、「農産物付加価値化のための販売ノウハウを学ぼう! 栄村に直売所 つくっちゃいますかぁ」ということで、講演会が役場2階大会議室で開かれました。
 あいにくの雪でしたが、午前10時開会時には25名強の人たちが集まり、直売所のスペシャリスト、青木隆夫さんのお話を熱心にお聞きしました。
 青木さんのお話は、直売所をめぐる全国的な動向からはじまって、どんなものを直売するのか、直売所の運営・経営で大事なことは何か等、全面的なお話でした。全国の大型直売所の先駆けとなる「楽農ひろば」を1998年につくられ、いまは全国を飛び回っておられる方だけに、お話には説得力あり、また面白くもあって、みんな、熱心に聞き入りました。


青木隆夫さん

 私がとくに印象に残ったお話は、「食品」と「食べもの」の違いというお話でした。スーパーなどに並んでいるものは「食品」で工業製品、直売所でおかあさんたちが手作りで売るものは「食べもの」だ、ということです。お饅頭ひとつにしてもそうですよね。スーパーに並んでいるものは機械が作ったもの。直売所に並ぶのは、おかあさんたちが自らの手であんこをねり、手作りするもの。どちらが、安心で安全なものか、作り手の心がこもったものか。一目瞭然ですね。

* 車座になって話し合い
青木さんの講演の後、みんなで車座になって青木さんへの質問や、自分たちの希望を話すなどの話し合いをしました。写真を見ていただければ、かあちゃんたちの眼が輝いているのがわかります。




* 「建物は役場が建てる、経営・運営はみんなが出資して、みんなでやろう」
 その話し合いの中で、産業振興係の樋口正幸さんから、上のようにお話がありました。
 これまでの役場のことを考えると、随分と思い切った発言だと思いますが、たしかに村の震災復興=再生のカギは、「役場まかせ」をやめ、自分たちでやっていくことにあると思います。


 本格的な直売所ということになると初めての経験ですから、なかなか大変だと思いますが、「道の駅」を訪れる人たちの動き、買い物の様子を見ていると、どれだけいいものを出すか、どんなレイアウトのお店にして、入りやすく・買い物しやすい店にするかによって、大いに成功する可能性があると思います。
 もちろん、失敗することもあるでしょうが、失敗を恐れていては何も始まりません。
 この後、1冊の本をご紹介しますが、ローマ法王にお米を食べさせた村(石川県羽咋(はくい)市神子原地区)の話です。そこの直売所を12月に見てきましたが、失敗を恐れる人には「失敗、どんどんしましょうよ。そうやって自活自立していきましょうよ」と言って、かあちゃんたち主導で事を始め、今では一人で月30万円も売上を出す人も出ているそうです。


石川県羽咋市神子原の素敵なレイアウトの直売所(1)     


石川県羽咋市神子原の素敵なレイアウトの直売所(2)

 14日の講演会は始まり。しかし、とても大事な始まりだと思います。他所の経験にもどんどん学んで、失敗をおそれず、頑張っていきたいものです。

お薦めの1冊『ローマ法王に米を食べさせた男』(昨年4月刊、講談社)


『ローマ法王に米を食べさせた男』(昨年4月刊、講談社)


 ある地域の、ある人がローマ法王に棚田米を送り届けて大成功したという話は、TVでもかなり紹介されているので、ご存知の人も多いと思います。先月10日、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯!」でも紹介されました。
 「ある地域」というのは石川県羽咋市の神子原(みこはら)地区、「ある人」というのは羽咋市役所職員の高野誠鮮(じょうせん)さん【日蓮宗のお坊さんでもあります】。
 その高野さんの著書『ローマ法王に米を食べさせた男』がおススメの本です。

* 復興=地域再生へのヒントがいっぱい

 「震災復興=地域再生」ですが、高野さんは平成14年(2002年)から羽咋市役所農林水産課で「限界集落」の神子原の再生・活性化に取り組み、さまざまな成果をあげられています。彼のモットーは「可能性の無視は最大の悪策だ!」。ほとんどの人が、「そんなこと出来っこない」と言うことに対して、自ら果敢にチャレンジし、成功させているのです。その象徴が、ローマ法王に神子原のお米を食べさせたことです。なにせ、自分でローマ法王に手紙を書いたというのですから、その行動力には脱帽します。しかも、ローマ法王側から返答が来るまで2〜3ヶ月の期間があったのですが、「ローマ法王がダメならアメリカの大統領に働きかけよう」と準備していたというのですから、大変なものです。
 高野さんがやったことをそのまま真似をしてもダメですが、彼の想像力の豊かさ、それを行動に移す突撃力(行動力)に学べば、私たちも大いなる想像力と行動力を獲得できると思います。想像力と行動力こそ、震災復興=地域再生への最大の原動力です。

* 型破りの役人
 神子原という地区は昭和59年から平成16年末までの20年間で人口が37%も減り、耕作放棄地が平成12年度末の31haから平成17年に46haに増えたという典型的な「衰退する中山間地」でした。3つの集落から成りますが、その1つ、菅池集落の高齢化率は57%だったそうです。
 高野さんは、平成16年10月に初当選した橋中市長から、「㈰過疎高齢化集落の活性化、㈪農作物を1年以内にブランド化する」というミッションを与えられました。ローマ法王に米を送るというのは、この㈪のミッションを達成するために考えついたアイディアなのですね。
 ところで、本書の目次を見ると、「物騒な」小見出しが並んでいます。
「会議はやらない。企画書も作らない」
「上司には、すべて事後報告でスピード化」
 役所の「ルール」、常識を破る、型破りの人です。
 稟議書をまわしていると、上司から「なんで、そんなことをやるの?」などと言われて、時間ばかり食い、事がスムーズに運ばないというのです。
 そして、このことは彼のモットー=「可能性の無視は最大の悪策だ!」と深く結びついているんですね。これまでの役人の常識では「やってもダメさ」ということでも、少しでも可能性があって、「やらなきゃ!」と思えば、どんどん実行していく。そういう姿勢なんですね。
 栄村の震災復興でも求められているのはこういう意識(改革)だと思います。

* しっかりした調査と理論に裏打ちされている
 高野さんの行動はしかし単なる無鉄砲というものではありません。
 神子原米のブランド化のためには、その旨さをきっちりと調べ上げています。そのために人工衛星のデータまで使うというのだから驚きです。
 そして、「1.5次産業で農業革命」という考え方をしっかりとうちたてています。
「農林漁業の一次産業の最大の弱点は何かというと、自分で作ったものに自分で値段をつけられないこと。」「ならばどうするか。一次産業者である農家が希望小売価格を最初からつけて売ればいい。自分たちで作った商品を加工して付加価値を高めて売るという1.5次産業化を進めればいい。従来の流通を変えていく戦略で、これこそが村を救う根本治療だと思ったのです。」
 昨今では「農業の6次産業化」が流行りですが、それよりも以前に高野氏はこういう考えを自ら編み出し、農民たちと何度も何度も議論して、神子原米のブランド化、そして地区内での直売所設置を成功させていったのです。

* 他地域に学ぶことが大切
 いま、栄村の震災復興=再生を進めていくには、こうした他地域での先進的な取り組みの事例からどんどん学んでいくことが決定的に大事になっていると思います。


各集落で道祖神、どんど焼き

 最近、私もフェイスブックというものを始めたのですが、13日は、いろんな人が自分の集落の道祖神(あるいは道(どう)陸(ろく)神(じん))の様子を写真入りでフェイスブック上に紹介していました。
 私は、今年は青倉の道祖神に行ってきました。何枚か、写真をご覧ください。


 1枚目は、道祖神祭りの開始を告げるほら貝を吹く子どもの様子です。吹いているのは高橋雄豪くん。小学校3年生です。

 
左:点火
右:書初めをどんど焼きの煙にのせて舞い上がると字が上手になると言われています



仮設住宅に入っていた人もみんな集落に戻って2年ぶりの道祖神。幼い子も高齢者もみんな、たくさん集まりました。


楽しいミカン撒き

栄村点描


除雪車がロータリーで線路上の雪を飛ばす(15日、森宮野原駅)


雪下ろしのときに、屋根から見た小滝の風景


屋根の雪下ろしはまだまだ怖いですが、屋根からの景色は平素見る景色とは一味違っていいものです。

<後記>

  • -
  • 2013.01.16 Wednesday
 復興の具体的な事業にむかって動き始めました。その成否は私たち一人ひとりの動きにかかっています。
 そのためにも、他地域から学ぶべきは学ぶということが大事だろうと思います。今回の本の紹介など、色んな紹介をしていきたいと思います。
(了)

ボランティアの受入について

 栄村ネットワークでは常時、ボランティアの受入を行なっています。ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

<求められるボランティア活動の内容>
復興過程にふさわしいボランティア活動が求められています。
イ. 高齢化が進む集落での水路普請・道普請等の共同作業の支援
ロ. 「村の宝」を探し出し、それを村民に提示していくような活動
ハ. 復興−地域づくりに役立つ技術・技能(イラスト制作、情報発信等)の提供
ニ. “むらたび”への参加と地域住民との交流

<ボランティアのお申し出の方法>
*メールからお知らせください。
* お申し出に当っては、次の事項をお知らせください。
1. お名前、性別、年齢
2. 居住地(市町村名までで結構です)
3. 活動可能日
4. 特技
5. 携帯電話番号
 


栄村復興への歩みNo.185 (通算第219号) 1月10日

  • -
  • 2013.01.09 Wednesday
 みなさま
 新年あけましておめでとうございます。本年最初の「復興への歩み」をお届けします。今年もどうかよろしくお願い申し上げます。

雪の状況

 正月から厳しい寒さが全国的に続いており、大雪のニュースもTV等で流れていることから栄村の雪の状況について、いろんな方々からご心配をいただいています。
 私は暮れの30日から4日まで村を空けていましたが、3日の日中及び夜の降積雪が凄かったようです。大晦日・元旦、2日は晴れてよかったのですが、3日は、ある人の場合、「夜、家に帰りつくのに、腰の高さまである雪を泳ぐような感じでラッセルしながら進んだ」という状況だったそうです。
 ただ、今冬の雪の特徴は、降る時は上記のようにかなり激しく降りますが、何日も降り続くということが今のところなく、1〜2日降った後、晴れの日が入ってきますので、雪掘りの作業等を比較的余裕をもってやることができ、昨冬のような「大雪続きで大変だ!」という状況ではありません。8、9日に雪掘りボランティアに来て下さった方も「思っていたよりも少ないですね」と話しておられました。
 年末に写真紹介した森宮野原駅の5日の様子を比較対照のために掲載します(下は12月29日)。