配達日誌6月11日〜20日
- 配達日誌
- 2017.06.25 Sunday
11日(日) 午前8時半すぎに家を出て、スキー場〜貝立山裏経由で野々海へ。帰りは平滝に下ったが、11時半頃。野々海の様子は「復興への歩み」No.309に書くが、スキー場の頂上、野々海までの途中コース、平滝への下り、それぞれにいろいろ素晴らしいものを見ることができた。いい写真もたくさんあるので、時間のある時に整理してみたい。
下ってすぐに横倉でNo.308等が未配達の家12軒を廻った。横倉集落は4日の野々海普請をうけて、開田での田植えの真っ最中だが、飯山線の脇にある共同の作業所で上倉学さんご夫婦がお子さんと一緒に苗箱洗いをされていた(下写真)。なかなかいい光景。写真の左に写っているお子さんは末っ子で小6。震災直後に上倉さん一家が飯山の雇用促進住宅に避難されていた時、保育園児だったお子さんだ。歳月の速い流れに今さらながら驚く。
午後、雪坪集落でも配達に廻ったが、森川价政さん宅の玄関にあったツツジの盆栽が立派。昨日、今日と直売所前で盆栽祭りが開催されている。
夕刻4時すぎ、知人から「城ヶ館(じょうごだて)で土器がたくさん出ている」という電話をもらい、城ヶ館(青倉集落の山の田んぼがあるところ)へ。圃場整備が始まっているが、なるほど土器の破片が多数見られる。
その場で話し込んで、気づくと6時半近く。山の上は急速に気温が下がり、最後はブルブル震えた。
12日(月) 栄村にとって空き家対策はきわめて重要かつ喫緊の課題。しかし、2月臨時議会での大久保空き家改修経費増額のための補正予算否決に見られるように、行政の補助金に依存して対応しようとすると、高額の経費がかかる。震災の折りにたいへんお世話になった中越の阿部巧さんにお聞きすると、「100万円程度で改修して活用している事例がたくさんある」とのことだったので、今日は阿部さんに案内をお願いして、川口(現在は長岡市の一部)の木沢地区の事例と、小千谷市岩沢地区の事例を知人二人と共に見学に行った。
非常に勉強になった。「復興への歩み」でも一度きちんと議論したいが、今日の見学でいちばん強い印象をうけたことは、交流活動等で宿泊やミーティングのための施設を求める実際のニーズがあるところで空き家の改修が行われているということ。「空き家を壊したくない。なんとか保全・改修・活用したい」ということが先行し、その後でニーズを開拓するというのではうまくいかない。難しい問題だが、栄村での課題をなんとか打開していきたい。
村に帰った後、知人に同行を願って、都丸幸郎さんが亡くなった場所の貝立山裏に行った。都丸さんが亡くなった場所では合掌し、さらに奥のブナ林に向かった。都丸さんが行きたかった場所だ。ブナ林に着くと、まだまだ雪がたくさんあり、コシアブラがたくさん採れた。山から下りた後、霊前にお供えいただくよう、息子さんにコシアブラをお届けした。
この場所については、5月半ばすぎに都会から来た人たちを案内したところ、たいへん喜ばれたという話をお聞きしていたが、さもありなんと思う。来年は積極活用ができるようにプランニングしたい。
13日(火) 「復興への歩み」No.309の印刷、「配達日誌」の編集など、室内作業が主。途中、法面などの草刈りの新兵器の試用の様子を見に行き、写真も撮ったが、「まだ公開しない」とのことなので、今日は写真なし。
14日(水) 森と青倉でただひたすら配達。計127軒。
その間に、5月24日に手植えされた広瀬敏男さんの田んぼの様子を撮影(下写真)。気温が低い日が多く、生育は遅れ気味だが、しっかり育っている。「そういう気で見るから」という面もあるかもしれないが、手植えでしっかり植わっている感じがする。
アスパラを東京に発送。その関係で程久保に行き、その際に程久保7軒の配達も。
15日(木) 朝8時前に出発して、日出山線経由で秋山の全戸配達へ。
朝の鳥甲牧場の様子を撮影してから屋敷へ進んで、屋敷→小赤沢→上の原→和山→切明の順で廻った。全部で92軒。正午過ぎに切明・雄川閣に着いているので、きわめて順調な配達だったといえる。鳥甲牧場と天池で撮影した以外はひたすら配達という感じ。
上の原で空き家の解体作業が行われていた。震災直後には被災家屋の解体で見慣れた作業であったが、最近は滅多に見ない光景。どこか懐かしい光景だった。
昼食の後、役場の現場作業の人たちが秋山林道の除草作業(といって、主には道路に突き出ている枝を払う作業)をしていると聞いていたので、その様子を写真に撮りたいと思った。切明から林道に進んで、奥志賀高原方向と屋敷方向に分かれる三叉路で屋敷方向に「除草作業中」の看板が出ていたので、「もう奥志賀高原方向は終わって、屋敷方向に向かっているのかな」とも思ったが、他にも見たいことがいくつかあったので、奥志賀方向へ。
コミズの雪渓はきれいだったが、ミズノサワは雪渓の上に大量の土や木枝が載っていて見た目がまったくよくない。自然の現象とはいいながらも残念。昨夏、土砂崩れがあった奥志賀から5km手前の地点の様子も見てきた。大きな変化はなかったが、この箇所、県は今後、どのように対策するつもりなのか。一度、確認しなければならない。
除草作業の人たちとは結局、切明〜屋敷間で出会った。私はその後、五宝木の5軒の配達へ。五宝木〜極野間は法面工事が始まって通行止め。結局、鳥甲牧場経由へと戻った。鳥甲牧場では畑の耕耘作業が行われていて、これはなかなか絵になる光景だった。その後、津南町の中子にも2軒、立ち寄る必要があり、すべてが終わったのはもう夕食タイムに近かった。
朝、出発時に満タンにしたガソリンが夕刻にはほぼ半分に。運転にかなり疲れた。
大鎌での作業。
除草作業の基本は草刈り機で行われるが、大鎌で作業する人の姿も見られた。いまや大鎌を使える人は少ないと思う。
16日(金) 議会6月定例会の初日。議会の内容については「議員活動報告」に書くので、ここでは触れないが、本会議の他に全員協議会、常任委員会もあり、夕刻4時頃まで。
夜は「クマ対策勉強会」というものに参加。講師は松本市から来て下さったそうだが、とても勉強になる内容だった。村外からも多くの参加があった。役場の担当課長・職員が自主的に参加していたことはよかったが、村民の参加をもう少し多ければ、もっとよかったなと思った。
17日(土) 午前中、8時前から豊栄、西部地区で91軒の配達。
途中、白鳥集落で、毎年秋に柿の木にクマがやって来る場所について、クマが千曲川を渡って、その柿の木までやって来るコースを写真撮影しながら、調べてみた。すでに草は伸びつつあるが、まだコースはよく分かる状況。このゾーンを刈り払い、電気柵を張ったら、クマを防除できるか。そういう実験を今年やれるといいなと考えている。
クマだな(棚)がはっきり残っている
毎年のようにクマが現れる柿の木。新しい葉が出ているが、昨秋にクマが作った「たな」がはっきり残っている
昼は天地でお世話になったが、新聞で天気予報を見ると、好天は今日までで、明日は曇り。野々海観察は今日しかないと考え、平滝午後1時半頃スタートで野々海へ。再び平滝を下ったのは4時半すぎ。往復には4〜50分を要するので、野々海で2時間強、いろんなところを歩き廻ったことになる。とくに野々海峠はまだ車では行けないので、信越トレイル野々海峠口と野々海峠の石像がある地点の間、かなりの急坂だが、徒歩で往復した。里はかなりの高温だが、野々海は過ごしやすい気温。ただ、この峠の上り下りは少々汗をかいた。
野々海キャンプ場横の東窓湿地、今年は昨年よりもミズバショウの出がいいように思うが、残念ながら地面を這うように生える雑木が多くあり、ミズバショウの多くはその陰に隠れる形になる。こういう雑木をある程度伐採する方がよいのか。専門家の知見を尋ねてみたいと思う。
18日(日) 明日の議会一般質問の内容を推敲する一方で、今日もひたすら配達。泉平と東部を中心に108軒。
極野に配達に行った際、村道鳥甲線(極野〜五宝木)の法面工事の様子を見に行った。13日から日曜日を除いて全面通行止めにされているが、今日行ってみたところでは、まだ工事の準備作業段階のようで、法面での工事は始まっていなかった。
配達先の何ヶ所かで「花とモンシロチョウ」を見た。花も特別のものではないが、この組み合わせ、とても素敵だ。
19日(月) 午前10時からの本会議に先立って9時から議会運営委員会が開かれることになった。そのために9時に予定していたアスパラの発送の時間を繰り上げ、東部地区での25軒の「歩み」配達とアスパラ受け取り・発送を8時半すぐまでに終わらせた。
議会は一般質問の日だが、午後3時半すぎまで。帰宅後は議会関係資料の整理などもあり、配達や撮影はなし。
20日(火) 議会の日程変更で、今日の議会は午後1時半開始。
午前中は、議会関係文書類の整理・検討や、この間の写真データの整理など。
議会は4時すぎ終了だったが、いろいろ考えるべきことが多く、就寝までとくに何かの作業をやるというのでもなく、思案をめぐらせる時間が多かった。